昼休みにて

悶々としながら受けた化学の授業を終えて、教室に戻ってきた俺はふぅーと息を吐いて自分の席に座った。

今は昼休み時間だ。


『そうリア充どもがクラスで円卓の騎士みたいに机をくっつけて食べる時間だ。

マジでリア充どもはこの時間になるとギャーギャーとうるさい。

本人たちはこれも青春だから周りの迷惑してるのかを考えてないのだろう。迷惑をかけてる時点で青春じゃない』


するとリア充と思われる集団が俺の席に向かってきた。

そして俺のことを認識すると

「ここの席使っていいい?」

むしろ使わせるのが当たり前だろと言う顔をしながら言ってきた。


席を貸してやるのに何で貸し手やるのが当たり前みたいな顔してるんだよ。

当たり前じゃないだろーが、だけど俺みたいな地味なやつは黙って席を渡すしかないんだがなこれこそクラスカーストだな。

だがな俺はいつか彼女を作ってお前らに見せびらかせながら自分の席で堂々と食べて、羨ましがれてやるよ』


「ど、どうぞ」

俺はそう決意しながらも噛みながらしかも敬語で席を譲った。

俺は辺りグーと見渡し空いてる席を探した。

すると奥の方にポツンと寂しそうに置かれた真新しい席があって、俺はそこに座ることにした。

リュックをその席にかけて、お弁当をリュックから出し、机に置き、頂きますと言い食べ始めた。俺は1人で黙々と食べる。


『はたから見たらバッチのように見えるかもしれない、だか俺はぼっちじゃなくて友達は1人いる。昨日はたまたま休んでるだけなんだよ。

本当だよ?』


そんなどうでもいいことを頭の中で必死に伝えていたら、隣のグループからまるで宝くじが当たった時のような勝ったーという声が聞こえてきた。

何のゲームをしてるんだと気になった俺は目線だけを声のした方に向けた。

どうやら人生ゲームをやっているらしい。


『いや何で学校に人生ゲームなんて持ち込んでいるんだよ。というか持ってくるの恥ずかしくなかったか?

しかもでかいし、運ぶの重いだろそれ』


1人で俺は心の中で突っ込みながら誰がやってるのか気になりジート見た。

グループの中にはさっき起こしてくれた瑠璃もいた。

「悔しぃ」

唇を曲げて悔しがってる表情した瑠璃が言った。


『現実じゃー勝ち組の瑠璃が負け組になる人生ゲームって、これこそ誠の平等だな。

現実じゃーイケメンと美少女が勝ち組で、それ以外との格差が生まれた時からできてるからな。

そういやリア充どもにはだいだい2人ずつぐらいイケメンと美少女がいて、後のやつは引き立て役だよな。俺リア充じゃなくてよかったわ』


このゲームは罰ゲームがあるのかと思いながら俺は残りのおかずを食べた。


『そろそろリア充どもがテニスをしに外に出る頃だな。テニス部って可愛そうだよな、整備したテニス場を荒らされて、整備してない奴に荒らされるほど最悪なことはない。だが俺はあいつらがテニスをするおかげで自分机に帰れるんだがな』


俺は弁当を片付けてリュックにしまい、ぎゃーぎゃー騒ぎながら外に出るリア充を尻目に見て、俺は席に帰ってきた。

 




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