入学2
はぁーなんとか間に合った。
ギリギリセーフで俺は安堵の息を漏らしていると、後ろからトントンと肩を叩かれた。
急に叩かれたので俺は痴漢に間違われたと思い、全身から汗を吹き出しながら、グギギと機械のように振り向くと
ショートカットで吸い込まれそうなぐらい綺麗な青い目をして、スタイル抜群の女子からもモテそうな美少女がいた。
「マナかよ驚いたじゃねーか」
痴漢に間違われたんじゃなくて知り合いだっため内心ホッとした。
ちなみになんで俺なんかがこの美少女と知り合いかいかというと小学生の頃に遊んでいたらそのまま中学も一緒で、親の再婚相手の妹の子だったんだ。
「おはようさん、初日からギリギリだね」
何故か嬉しそうにマナは言った。
「なんで嬉しそうなんだよ」
俺は怪訝そうな表情をしながら言っ
た。
遅刻して欲しいわけじゃないよ、でもギリギリであの子とぶつかったことで知り合いになれるチャンスを得たじゃん」
楽しそうに笑顔を浮かべながら言った。
『まるであの子が俺の友達になってくれるみたいな言い草だな。
まぁ友達になってくれるならなんでもその子にしてあげるくらい喜ぶがな
まぁ、話しかけられないけど』
「見てたのか、だけどぶつかっただけだぞ、それに今まで友達1人しかいない俺がそれだけのことで知り合いになれると思うか?」
俺はアメリカ人のように大げさに肩を上げながら言った。
『だいだい毎回話しかけてくるのはマナ手当ての男女ばっかで、仲を取り持ってくれとか言ってめんどくさいから直接聞けと言うと、あいつら独占したいだけだろとか言う奴らだけなんだぞ』
俺は苦々しい表情をしながら思い出した。
「何変な表情してんのよ、後希堂と私友達じゃなくて身内だと何回言ったらわかるの」
呆れた表情をしながら言った。
『なんで考えてることわかるんだよ。エスパーなの?まぁそれは置いといて』
「血繋がってないし、身内になる前に知り合いだったんから友達だろ」
俺は鼻息を荒くし一生懸命に否定した。
「じゃあ希堂さ、友達が妹になっても友達って言える?」
勝ち誇った顔をしてマナは言ってきた。
おれはその顔にむかついたが、反論できない俺は仕方なく従姉妹認定したのだった。
認定したと同時に平和台駅に着いて、俺たちは電車を出てお金を払い学校に向かった。
学校に着くと俺たちはまずクラス表を確認した。
「希堂とクラス一緒ね、もはや腐れ縁レベルね」
俺は知り合いがクラス一緒だったことに安堵した。
『だってクラス一緒じゃなかったらぼっちで弁当食べることになるからね』
「希堂....弁当いつも一緒に食べれるわけじゃないからね」
まなが友達作るの得意だってことを思い出し俺これからの学校生活に頭を抱えた。
だが友達を作ればいいだけと思い吹っ切って俺はクラスへと向かった。
クラスに入り席に着き、暫くすると先生が入ってきて黒板に名前を書き自己紹介を始めた。
俺はクラスをぐるっと見渡し、朝ぶつかった子を探した。
見つけた。
俺は見つけて、心が昂るのを感じた。
これもう運命だろと思いながらこれからの生活にうきうきした。
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