第20話 異世界見聞録編 03 新しい街に行ってみよう!やり直し

翌日。

私達は城の中にある食堂で食事をしている。


昨日、私は上納されたこの街にいた住人全員の魂が入っている赤い石はトビマルへ受け取り拒否で返品、魂は元の住人に戻すように命令?した。


トビマルは不本意そうだったが私の命令に従い、魂を戻したようで、この城の侍女だろうか?虚ろな瞳で私達に食事を提供してくれる。

他のメンバーは気にすることなく食事をしているが・・・・。

一度、侍女に毒殺された私。・・・大丈夫か?と思ったのだが、


「住人の魂は私が縛ったので我々に危害を加えることはありません」

とトビマルは教えてくれた。

魔族は人の心を操るのが簡単らしく・・・・。

一度抜いた魂を戻す際、魂に我々への絶対服従を書き込んだので絶対に逆らえないとのこと。



さて、腹ごしらえも済んだし・・・・街の衣類屋をまずはメンバーの服装をチェンジ!

残念ながら私は、進行上、聖なる防具を手放せないので衣装チェンジはできないが・・・


ジュリエッタはやぼったい白いローブから足が出ているショートパンツにフリフリのドレス!

魔法少女を思わせる服装にチェンジ!憧れの恰好との事。今までは魔導士として着る事ができなかったそうだ。

木の杖を持つ格好としては似合っていない・・・・が本人が気に入っていればよいだろう。


カクスケは赤い衣装をいくつか手に入れたようだ。一応、護衛としての見栄えも必要だろうとのことで腰にサーベルを挿している。

顔を隠す白いヘルメットとマスクは辞めさせた。

そのうちにこの仮の肉体にも赤い角をつけてあげようか?(龍に角はついているので)


トビマルは・・・・全身黒ずくめになった。角を隠す為頭だけでなく、顔まで黒ずくめで隠そうとしたため、顔は出すように命じた。

かっこいい顔を隠すことは無い!しかも何かの犯人ではないので。


そして私達はこの街を逃げるように出発する。

(こんな虚ろな目の人しかいない街は嫌だ!)

龍族の王子、カクスケに龍に戻ってもらい、空を飛び次の国にある都市周辺まで移動してもらう。


移動している最中に、トビマルとジュリエッタからこの世界について教えてもらう。(脳内から聞き取りをしているので)

なんでもこの世界には8つの国があり、各国とも特徴があるそうだ。

因みにさっき征服?した国は剣術に特化した国で8つの国の中で最強を誇る軍事国家とのこと。

(トビマルに一瞬で滅ぼされたが・・・・)


どうも私以外の3名はこの世界の住人を甘く?見ているようで・・・同じ立場として見ていないようだ。

なのでこの世界で行動するにあたっていくつかのお願いを3人にした。


1.簡単に人を殺さない。

2.簡単に人を操らない。

3.その他思いついたらその都度お願いの追加。


とした。

これなら大丈夫だろう!

2つ目の国、この国は魔法に特化した、魔法の国とのこと。


そして、我々は何事もなかったように街を目指す。

小さな丘に上ると遠くに城がある街が見える。


今回は、ジュリエッタが先に行きたいと言いだした。

なんでも、この世界にどのような魔法があり、どのような結界があるか知りたいそうだ。

もし、聖なる防具を無効とする魔法や結界があったまま、街に私が入ると命に係わるとか・・・・

それは私にとって一大事!

なので私は先にジュリエッタが街に入ることを許可した。


ジュリエッタが転送の魔法を使ってからしばらく歩いていると街の方角から爆発音が聞こえあちこちから黒い煙があがり・・・・

嫌な予感を感じる前に大爆発!


なんということでしょう!私が到着する前に街は焼け野原になってしまいました。

街の入り口があったと思われる場所には悪びれる様子が感じられないジュリエッタが笑顔で迎えてくれる・・・。


「これはいったい・・・。」

と私、


「この街の人間(クズ)どもは私に対する礼儀がなっていない!」

とジュリエッタ様・・・・人間と書いてクズと読みましたか・・・・


ジュリエッタに言わせると・・・・


まずは門番が・・・・

「どこから来た!、顔を良く見せろ!」といい、私の体に触れようとしたから退治した。


次に兵隊があつまってきて

「まて!」とジュリエッタに声をかけ、武器で襲ってきたので退治した。


その後、魔法使いがでてきたので魔法や結界等の情報を入手する為、”聞いた”直接脳に。


「特に危険な魔法や結界等が無いことが判明したので、その他は滅ぼしました。大丈夫です」

と笑顔で説明してくれるジュリエッタ。

頭を抱える私・・・。大丈夫ではないです。


「ジュリエッタ様、私は少し前に人は殺さないようにお願いしたのですが・・・・」


「私が見ただけでこの世界の人間は死んでしまいます!」

と即答のジュリエッタ。

彼女にとったらこの世界の人間の生死は簡単以下のようです。



だが、ここで諦めてはいけない!

私と3人との約束事を修正


簡単以下でも人を殺さないに変更、気分を入れ替え、新たな国にカクスケに乗り飛んで向かう。

今度は経済に特化した国とか・・・・


我々は何事もなかったように新たな街を目指す。

小さな丘に上ると遠くに城がある街が見える。


今度は先に街に入りたいとカクスケが言い出した。

流石に私も学習する、

先に入ることは拒否!なかよく!みんな一緒!


あと、私がこの国の住人と話をするから街の情報をつかむまで、殺戮禁止!お話し禁止!威圧禁止!魔法禁止!の4禁止で臨む。


門番は横柄な態度だったが、私の笑顔?で街への入場を許された。

街に入ると、、、行き交う人々!キョロキョロ周りを見ながら進む私。


私が転移する前、昔の世界と言った感じだろうか?

科学技術と呼ばれるものが無かった時代。

石畳で出来た道にレンガで作った建物、道を行き交う馬車のような動物が荷台を引いている乗り物。


世界史で習ったマリーアントワネットがいたフランス革命頃?の感じと言った方が良いだろうか?

住人も人間といった感じ、男、女の性別もあるようだ。


市場もある!武器屋も!防具屋も!

これぞ魔法と冒険の世界!

街をウキウキ、スキップしながら探索する私と、私の命令で下を向きながら無口で後をついてくる3人・・・・。


街に入って少し経つと異質な存在である私たちの陰口が聞こえるようになった・・・が気にすることなく魔法と冒険の世界を堪能すべく・・・


お約束の宿を手配する為、”ベット”のマークが見える扉がある建物の前に到着した。

ここが宿屋のようだ。

私は扉をゆっくりと空ける。


「お泊りですか?」

ポニーテールをした元気な女の子が店番をしている!

魔法と冒険の世界!これでなくては!


男女相部屋かな?と思ったけど・・・この世界でも男女別とのこと。

乙女?2人と男子が一緒では・・・・だって・・・ねえ色々と・・・・です。はい。


夕食まで時間があったので一度部屋に集め、作戦会議をする。

会議として集めたのは私が目を離した隙にこの3人が何をするかわからないからだ。


この街を歩き回って気になった点は・・・・カジノがあるとの事!


(冒険の世界では脳をとろけさせるイベントも必要と別の世界の女神が言っていた!)


なので、夕食前にカジノに行くことを私は一方的に決めた。




ぴろり~ん

勇者ゆきちは学んだ。


ジュリエッタは女の子です。乱暴な事をすると手酷い罰が下ります。

  • Twitterで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る