第18話 異世界見聞録編 01 メンバーの役割を決めよう!

ゆきち一行は南に向かって森の中を移動している。

魔族の国より南にある、時空の門を超えて魔法を使える者が少ない世界へ行く為に。

我々エルフ族や魔族、龍族とは別の世界のようで、別の摂理で動いているとの事だ。


そして我々は時空の門に到着する。

時空の門と言っても直径2m程の大きさ、深さは30cm?の洞窟?を通過するだけ・・・。

通過しても何も変わった感じはしない・・・。


そして世界での移動方法?

当然!赤い龍に乗って!

と思ったが・・・・


魔導士であるジュリエッタより・・・・。


「ゆきち様、魔法を使える者が少ない世界・・・・龍に乗って街に入って大丈夫ですか?」

と当たり前のことを聞かれ・・・・


(そりゃそうだよね、目立つよね?)


で歩いて移動、その最中、魔族の王より、この世界について聞いている。

魔法を使える者が少ない世界の住人について・・・


外見はエルフ族や魔族に近い外見をしているそうだ。

そして集団生活を好むそうで王を中心とて活動している、

又、集団同士でつまらぬことで戦争を良くしている・・・らしい。

私の感じた感覚で・・・”私が転移する前の世界、人間に近いかな?”と言ったら・・・ジュリエッタから、この世界を人間界と命名しよう・・・となってしまいました。


我々に近い外見!?

そうこの人間界で行動するには大問題があった。ジュリエッタは小柄の女性、

魔族の王、普通の細マッチョの男性、この世界の住人に見える外見だが・・・・

問題は龍族の王子である、大きい赤い龍が歩いている・・・体が当然デカいので目立つ!

大きさが森の木々を軽く超え・・・体の半分は遠くからでも見える。

この状態で街に入ろうとすれば・・・・間違いなく街を襲う巨大怪獣(龍)!


「ねえ龍族の王子・・・・小さくなったり、私達の外見のように変身できたりする?」

私はダメ元で聞いてみる。魔法と冒険の世界なのだから・・・小さくなったり!擬人化出来たり!


「・・・・・・」

赤い龍は考えているようだ・・・・。

そして変身した。


「こんな感じでは・・・・」

と変身してくれた・・・が。


なんということでしょう!体は小さくなり、手足に鱗は無くなり我々のような色&形になっているが・・・・

尻尾も残っており体は鱗鱗で覆われ、尻尾も残っており・・・・顔は龍のまま!

昔そんな漫画があったな~

人魚!? と期待したら ヒレの部分が手足が人間になっているけどその他の部分が魚のまま・・・。


「・・・・やり直し!」

で何度も私の修正が入り・・・・人間のような外見になっていった。


結果、肌は色白で、サラサラの金髪で長さは肩ぐらい、瞳は”ブルー”、体は魔族の王のように筋肉質ではないが・・・中肉中背。

服装にこだわりがあるようで鱗の色である”赤”が良いとのこと・・・。

どっかで見たことがあるような、赤い彗星になりそうな外見に仕上がった。

このままでは色々とダメなので・・・髪の毛の色を”赤”に変更をお願いした。


龍の王子と言うのも・・・なので王子に名前を聞くが・・・・龍族も魔族も自分の名前を持たないそうだ・・・なので私が命名してもよいとのこと・・・。


龍の王子の名前からつけると・・・・”キャスバルなんちゃら”とかと命名してしまいそうなので・・・


先に魔族の王から・・・・。


外見は相変わらずの髪の毛はバサバサの寝ぐせ付き、目筋は通っていて色黒の細マッチョ・・・・


ロールプレイングゲームの冒険チーム編成としては・・・

勇者:私

魔法使い:ジュリエッタ

他は騎士(ナイト)とか、盗賊だろうか?

でも、龍の王子も魔族の王、どちらも肉弾戦も魔法も得意とする使える万能型。

私・・・肉弾戦も魔法も不得意とする出来ない子!でも肩書が勇者・・・。


う~~~~ん・・・

そういえば・・・私は日本人!

欧米か!ではいけません!

海外から見ると不思議の国ジパング、その全国民が一度は見ているといわれるほど有名な諸国を漫遊するお話し・・・

越後のちりめん問屋の隠居、黄門様的な冒険のお話しかなあ!

すると・・・忍者が必須かな。


忍者と言えば『ヤヒチ!』・・・でも、名前が 『ゆきち』に近いか・・・・

もう一人の忍者は『トビザル』・・・・猿は無いなあ・・・・


「魔族の王、お前の名前は『トビマル』にしよう。主に忍者として、諜報活動等をしてもらおうと思う。」

私は魔族の王に名前を付ける。ちょっと変えてみました。


「忍者?諜報活動?ですか?」

と魔族の王改め、『トビマル』は答える。


「そう、忍者とは・・・陰に隠れて主を守る仕事で、主より先に町などに入って、諜報活動として町、城があれば城主や国、困っている人の情報(重要)を収集をしたり、時には破壊工作をしたり、要人を暗殺したり・・・すること。又、見つからないように品物を盗んだり・・・・それは盗賊(シーフ)か?確か盗賊が成長すると忍者にクラスチェンジした気が・・・。他の役割は・・・思い出したら伝えます。」


「なるほど・・・・主の役に立ちましょう!」

と、トビマルは答えた。全身が黒ずくめなのでだんだん本物の忍者?に見えてきた。


次は龍族の王子か・・・・・


髪の毛を赤に変えたが・・・”シャア・なんちゃら”だが・・・・。

ここは黄門様的な冒険のつながりで・・・・

私を守る護衛役?・・・すると”助”か”格”か・・・

う~~~~ん~~~~~選べない。

そう、困ったときは・・・・!


「龍族の王子よ・・・・お前の名前は”カクスケ”にしよう。私の護衛として私の周辺にいて守ってくれ。」

私は宣言する。どうでしょう、足してみました。


「ゆきち様、良い名前をありがとうございます。」

龍族の王子改め、カクスケも喜んでいるようだ。


「ゆきち様、ちなみに護衛とは・・・・」


「私の周りにいて、危険人物を排除したりすることが主な仕事かな?」


「排除ですか?」


「そう、他の役割は思いついたらその都度教えます。」


「分かりました、ゆきち様の期待に添える様、頑張ります。」

カクスケは胸を手で叩いた。。


「さて・・・・ジュリエッタも名前を変えますか?本国より追跡者や暗殺者がいたら困りますので」


「確かに・・・ゆきち様にしては良いお考えかと・・・・ただ、名前の候補を聞いてからでも大丈夫ですか?ゆきち様の命名センスが怪しいので・・・。」

と不安な顔をするジュリエッタ。


ジュリエッタは名前を変えることに抵抗がないようだが・・・・

私の命名センスが怪しいとはなんだ!失礼な!

ロールプレイングゲームでキャラクターに沢山の名前を付けている私を侮るな!

素敵な名前をつけてやる!で、私は考える・・・・。


黄門様繋がりだと・・・・


「うっかり・・・」

「お断りいたします。」

私が言い終わる前にジュリエッタから私のセリフに被せてのお断り・・・・

即答するジュリエッタ!「うっかり」はお約束じゃん!でも否定が早いなあ。


「かげろ・・・」

「お断りいたします。」

またもや即答のジュリエッタ。おじいちゃん大喜び?のお色気担当なのに・・・・。

うううう、不本意ながら・・・水●黄門から離れるか・・・


ジュリエッタは魔法使い!しかも最強と謳われるほどの・・・といえばこの名前!


「リナ・・・・」

「お断りいたします。」

なんと!ドラゴンも跨いで通る!偉大な魔法使いの名前を断るとは!


「ケフカ・・」

「お断りいたします。」


「オダイン・・・」

「お断りいたします。」

おいおい、某シリーズで有名な2人の名前でもダメですか!


「シド・・・・」

「お断りいたします。」

全シリーズに登場しているのに

・・・FFから離れて・・・これならどうだ!


「マ・ドー・・・・」

「お断りいたします。」

バルスな天空の女海賊をも断るか!首領だぞ!


「ヨヨ・・」

「お断りいたします。」

さらまんだーより、はっやーい! ヒロインだぞ!・・・気に入らないか。


「アイ・・・・・・」

「お断りいたします。」


「ルド・・・・・・」

「お断りいたします。」


「・・・・・・」

「お断りいたします。」

「・・・・・・・」

「お断りいたします。」

「・・・・・・・」

「お断りいたします。」


結局、ジュリエッタから良い返事はもらえず・・・名前はジュリエッタから変更なし!となった。





ぴろり~ん

勇者・ゆきちは一緒に冒険するメンバーに名前をつけた。

魔族の王 ⇒ トビマル(忍者)

龍族の王 ⇒ カクスケ(護衛)

ジュリエッタ(魔法使い) ⇒リネームに失敗した。


ジュリエッタに命名センスの無さを嘆かれた。

  • Twitterで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る