第6話 アリア
「折角なので、宇宙と繋がりたいという意味合いも込めてメッセージを送り、お祈りでもしとこうか」
鈴木さんは宇宙にメッセージを送るべく、信号を送り出す。そしてそれが終わった後は、打ち上げパーティーになるはずであった。しかし霧島や鈴木が喫茶店を出た後、喫茶店の屋根に何やら変な人物が立っているのを目撃するのである。
「何だあれは。人がいるぞ」
変な人物はコスプレらしき服装をしていた。派手な格好で、話しかけてくるのである。そして屋根から下の地上に降りてくると、このような事を発言して来るのである。
「宇宙人に興味を持ってくれてありがとう。私が宇宙人よ。あなた達地球人は神を信じているのだってね。宇宙で神を信じるのもあれだけれど、今の所、宇宙に存在する在来種は私達だけだから、私を神と崇めてもいいわよ」
その自称宇宙人は自らを宇宙の神であると名乗った。その様子を見た鈴木さんや霧島はまじまじとそれを眺めたが、本当なのかどうかわからない。田中である私も、その様子は見たが、いまいち信じるに値するとは思えなかったようである。
「その話しは本当かね。どうやらいきなり戦うといった戦闘民族では無いようだが、とりあえず様子をみるとしよう」
鈴木さんはその宇宙人とやらの名前を聞く事にした。しかしながら、どうやらその人物には名前が無いようであったので、仮に名前を付ける事にした。その宇宙人の仮の名前は、アリアである。
「アリアか。宇宙の神にしては、何だか子供っぽい感じがしてならないな。だけれど、物質的にも知能的にもアリアの方が上なのだろうな」
「いいえ、そうとは限らないわよ。私がここに来たのは、今日が初めてだから。私、ここの話は全く知らないから」
「それは本当におめでたい話だな」
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