#3




「春?何か考え事?」


休み時間に話しかにきたのは

希だった


入学式以来ずっと一緒にいる


希は明るくて、話やすくて

少しぬけていて可愛らしい女の子


普通に男子からの人気もあった



「ううん、ぼーっとしてた」



私がそう言うと

希はいつも通り手を握って

私の上に座った


毎日のようにこんな風に

触れ合っているのに

きゅんと来なかった時はない


毎日のように好きだなと思う


そんな日常を送っている中

今日はある一言で顔が引きつった


ある男子が私達に聞いてきたのだ



「まじで仲良いよね

もしかしてできてんの?」


「そんなわけないじゃん

気持ち悪い事想像しないで!」



希が言った “気持ち悪い” が

心に刺さった


そうだ、この気持ちに気がつくまで

私も理解できなかった


仕方ないそう考えても

心に言葉が刺さったまま



  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る