第28話クラス対抗戦7
〜〜〜〜〜〜〜〜〜saidセルシア〜〜〜〜〜〜〜〜〜
あいつは、本当に適当過ぎる。さっきの、探知魔法のことだって、教える気なんてなかったに違いない。
だって、謝ってなかったし。あいつは、間違った時は、素直に謝ってくるから。
訓練の時だって、わざとの時はヘラヘラしてた。それに、あいつ私の時は、素直に教えてくれないのに、リーシャの時だけは、簡単に教えるのが気にくわない。
べ、別に嫉妬じゃないんだから。けど、ずるいじゃない。リーシャだけ、優しくして。私だって、その、優しくしてもらいたいし。
「ねぇ、セルシア。」
けど、偶にだけ優しいのよね。なんだかんだ言って、いろいろと見てくれてるし。
「ねぇ、セルシアってば!」
「ひゃい、な、何よ。いきなり大声出さないでよ。」
「さっきから、呼んでるのに、返事しなかったよ。」
「そうかしら。それで、なにかあったの?」
ふぅ、びっくりした。大声出すことないじゃない。返事をしなかった私も悪かったけど。
「それなんだけどね。全然、相手が見つからないから、もしかしたら、方向がちがうんじゃないかなって、おもってさ。」
「そうよね。30分ぐらい歩いてるのに、全然見つかんないものね。」
本当に、方向を間違えたのかしら? それなら、早く戻らないと、時間切れになっちゃうわ。
「なぁ、あれってレクスの魔法じゃねぇか? あんな大規模な雨なんて、普通なら起こせねぇからな。」
そこに見えるのは、真っ黒な雲が大量の雨を、降らせていた。
「ねぇ、リーシャ。あの魔法って、何かわかる?」
「多分だけど、水の上級魔法だと思うよ。」
あんなに、大規模な魔法を、使って大丈夫なのかしら? 万が一ってこともあるから、戻った方がいいのかしら?
「あのぉ、一旦戻ってみませんか? このままいっても、見つかる保証なんてないですし。」
「そうね。一度戻って、あいつにもう一回聞いてみましょう。今から、ゆっくり戻っても、時間が危ないから、できるだけ早く移動しましょう。」
20分かけて、セルシア達は自軍のフラッグまで戻ってきた。そこで見たのは、フラッグの周りを除いて、黒く焦げていた。
そして、そこの中心に、フラッグとその横で芝生に、寝転んで寝ているレクスがいた。
「フラッグを取りに来た相手は、全滅、、、したのかしら?」
「よくわかんないですけど、全滅したんじゃないですか。」
こんな大惨事なら、生き残れないと思うけど。こんなことを、1人でやって、あいつは大丈夫なのかしら?
「レクスの方だが、多分ただ寝てるだけだとおもうぜ。」
「それって、魔力切れで寝ているのかしら?」
「さぁ? そこまでは、俺ではわかんないぞ。」
もし、魔力切れでねているなら、起こさない方がいいわね。
「あいつのことだけど、そのまま寝かせておいてあげて。」
「わかったぞ。」
それより、相手はどこから来たのかしら? 早く手掛かりをみつけないと、時間が勿体ないわ。
「ねぇ、セルシア。あっちの方に、足跡があったよ。」
「それって、本当?」
「うん。あっちの方向から、こっちに来ている、足跡が10人以上もあったよ。」
あっちの方向って、私たちが向かって、歩いた方向と真逆のほうじゃない。もし、ここに戻ってこなっかたら、時間内に見つかんなかったじゃない。
よかったわ。戻ってきておいて。それにしても、あと1時間ぐらいしか、ないんじゃないのかしら?
「早く行った方が、良さそうだからいくわよ。これからは、できるだけ周りを警戒して、進んでいくわよ。」
「わかりました。」
「わかった。」
「おう。」
あれから、いくらか歩き続けて、やっと相手のフラッグを見つけた。けど、フラッグの周りには、10人ほどいた。
だけど、絶対にどこかに潜んでる、やつがいるからきをつけないと。
「まずは、私とリーシャで、先制攻撃するから、ガザンはそのあとに突っ込んで。」
「そしたら、私とリーシャは後ろから援護する。アリクは、遊撃をして。いくわよ、3、2、1。」
「ファイヤーランス」 「ウォーターランス」
二人の放った魔法は、まっすぐ飛んでいき一番手前の、人にあたった。
そして、ガザンが突っ込んでいったとき、奥の方から5人出てきた。ガザンは、そんなこと気のすることなく、2人を切り伏せた。
アリクの方は、セルシア達がいる方向の、反対から遊撃して2人倒していた。
「敵だ! まずは、そこで暴れているやつを、囲んで倒せ!」
2年生達は、ガザンを囲まうとしたが、セルシアとリーシャ魔法で阻まれた。
もちろん、セルシア達2人を倒そうと動くが、背後から来るアリクに気づかづやられていく。
ガザンは、3対1という状況だが、そこはレクスがみっちり訓練をしているので、相手の攻撃は当たらず、ガザンの攻撃は当たり、1人、2人、3人と数を減らしていく。
さすがに、アリクのことに気づいたが、もう手遅れだった。そもそも、アリクのことに、気づいたところでガザンを止めなければ意味が無い。
「これで、最後だな。」
そう言って、ガザンは最後の1人を倒した。
「これで最後だと思うわ。それじゃあ、フラッグを取って帰りましょ。」
《2年生Aクラスの全滅を確認しました。》
《よってこの試合、1年生Sクラスの勝ちとします。》
---------------------------------------------
昨日投稿したものは、この話の次の話です。話が前後してしまってすいません。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます