第29話殲滅




《2年生Aクラスの全滅を確認しました。》


《よってこの試合、1年生Sクラスの勝ちとします。》




 おっ、やっと終わったか。今、全滅って言ってたから、全員倒して来たのか。まぁ、セルシア達なら、出来なくもないか。弱かったし。



 これから、どうするか? 明日にはまた、試合がある。訓練をするか、休みにするか。今日から、クラス対抗戦があるから、授業は休みになっている。


 悩むな。まぁ、いっか。今日は、やりたいこともあるし、休みにしよ。


 まずは、セルシア達を探さないとな。




 「やっと見つけたわ。1回戦、勝ったわね。」


 「そうですね。」


 「それで、今日は訓練を休みにするから、これで解散な。」


 俺はこれから、めんどくさい人達を黙らせに、行かないと行けないからな。そろそろ、メリルまで狙われるかもしれないからね。


 「俺は、訓練があってもいいぞ。休みなんて、必要ないからな。」


 それは、お前が脳筋だからだろ。


 「私は、休みがあればいいかなって思うけどね。」


 「私もさすがに、今日は休ませて欲しいわ。」


 「僕も。」


 「あっ、でもお前ら魔力、使い切ってないよな? だから、寝るまでに、使い切ってから寝ろよ。」


 毎日、魔力を使い切らないと、効果があまり出てこないからな。


 「えっ? 今日ぐらいは、やめてもいいんじゃない? だって、戦ってたんだし。」


 「なら、訓練やるのと、魔力使い切るの、どっちがいい? 別に、訓練をやってもらってもいいんだけどね。」


 「わ、私は魔力使い切るのがいいかな。」


 「私も、使い切る方がいいわ。」


 「僕も、今日訓練をやったら、動けなくなると思うから、魔力を使い切るのがいいかな。」


 「俺は、くん「なら、使い切るので決まりだな」………。」


 危ないな。こいつ、訓練するとかやっぱし、脳筋だからなのかな?


 「それじゃあ、決まったから、ここで解散な。」


 「わかったわ。それじゃあ、リーシャ行こ。」


 「うん、じゃあみんな、また明日。」


 「さようなら。」


 「なら、俺はどっか他のところで、訓練でもしてるか。」


 ふぅ、やっと行ったな。それじゃあ、一旦家に帰るか。





 「ただいま。メリル、いるか?」


 「はぁーい、レクス様、今日は早かったですね。そんなに早く帰って来れるなら、いつも早く帰って来てくださいよ。」


 「今日は、クラス対抗戦で早かったんだ。それに、今日は襲撃される前に、帰ってきたしな。」


 「そうなんですか? 聞くまでもないですけど、結果はどうでしたか?」


 「もちろん、勝ったよ。」


 「やっぱり、そうなりますよね。」


 「それで、メリル。最近、よくつけられてるって言ってたよな。」


 「そうですね。撒いてはいるんですけど、このままいくと、家がバレると思います。」


 今のところ、メリルに害は、ないんだけど、いつか手を出されるかもしれない。だから、早めに手を打っておくか。


 「メリル、これから出かけて来るから、夜ご飯までには、間に合う予定だから。」


 「わかりました。ちゃんと戻ってきてくださいね。」


 「わかってるよ。それじゃあ、行ってくる。」


 「はい、行ってらっしゃい。」




 ようやくお出ましか。ほんとに、懲りないよなこいつら。何回仲間がやられてると、思ってるんだ? 少なくも、2桁はいってるぞ。


 「あのさぁ、襲撃者さんそろそろ、殺すのあきらめたら? 何回やっても無駄だよ。」


 「ふん、そんなことはこっちが決めることだ。それに、前金をたんまり貰っているからな。倒された、やつは弱かっただけだ。」


 「あっそ、ならさっさと来いよ。」


 「あぁ、そうさせてもらうよっ。」


 はぁ、また毒塗ってあるし。刺されて、死んだ振りでもするか。けど、めんどくさいんだよな、演技上手くないし。


 「なっ、早い(棒)」


 「ふっ、大したことないな。」


 グサッ


 「うぐっ、はぁはぁはぁ。」


 「その短剣には、毒が塗ってある。ものの数分で死ぬだろうな。苦しんで死ぬといい。じゃあな。」


 いやいや、死ぬまで見届けろよ。馬鹿なのか? ほんとに、雇った襲撃者か?


 「さてと、おいに行くか。その前に、ハイキュア ハイヒールっと、これでいいかな。」




 「ここに、アジトがあるのか。」


 そこは、裏路地にある、少し大きな家だった。


 「さっさと行って、殲滅してくるか。」


 入ってみたが、全員が強い訳では、ないんだな。ちらほら、いるがそこまで強くない。今なら、ガザンぐらいでも、余裕で勝てるだろうな。


 まぁ、ここのボスっぽいやつは、Bランクぐらいあるだろうな。弱いけど。


 そうして、レクスは1人1人音を立てずに、息の根を止めて行った。


 やっと、ついたな。ここにボスがいるのか。入るか。


 ガヂャ


 「誰だお前。うちの者じゃないな。ここにいた奴らは、どうしたんだ?」


 「俺か? 俺は、君たちに毎日毎日、襲撃されてた人だけど。ほかの人たちは、うるさくなるから、殺したけど。」


 「お前は、レクスとかいうやつか、ということは、復讐かな? 残念だな、俺はそこらへんにいた奴とは、比べ物にならないくらい、強いからな。ここで、死んでもらうぞ。」


 「それは、こっちのセリフだ。」


 そういって、レクスは半分の力で殺気を飛ばした。


 「な、なんだ、、その殺気は。学生が出せる殺気じゃないだろ。お、お前はなんなんだ。」


 「そんなこと、今から死ぬんだから、知っても意味はないだろ。お前らは、メリルに手を出すために、情報収集してたそうじゃないか、それだけで殺す理由は、十分だ。」


 レクスは一歩ずつ近づいていく。


 「ま、待ってくれ。そ、そうだ。依頼してきた奴のことを言うから、た、助けてくれ。」


 「言ってみろ。」


 「わ、わかった。依頼主は、ナレンだ。侯爵家の長男だ。な? いっただろ、助けてくれるよな。」


 「あっそ。だから、何? 助けるわけないだろ。」


 「な! どういうことだ。」


 「そもそも、メリルを狙った時点で、助けるわけないだろ。じゃあな。」


 「ま、まって。」


 レクスは、剣を横に振って、首を落とした。


 「さてと、終わったことだし、メリルのところに帰るか。」




 「メリル、帰ったぞ」


 「おかえりなさい。もうそろそろ、ご飯が出来ますから、待っててください。」


 「わかったよ。そうだ、明日から、尾行のこと気にしなくたいいぞ。手を打っておいたからな。」


 「そうですか。レクス様。」


 「なんだ?」


 メリルは、泣きそうになりながらいった。


 「あんまり、無理しないでくださいね。私のためにって、言わないですから、怪我をしないでくださいね。私のために、レクス様が傷ついているところなんて、見たくないですからね。」


 「分かっているよ。だから、泣くなよ。」


 「泣いてないです。」


 「大丈夫だ。そんなことには、ならないから。」


 そういって、レクスはメリルを抱きしめる。


 「是非そうしてくださいね。」


 「あぁ、もちろんだよ。」




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 すいません。投稿する順番が前後してしまいました。

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