第18話授業(する方)2



 「誰も分からないそうなので、正解を言いますね。」


 そう言ってレクスは、黒板に先程の魔法陣を書いた。属性は、3種類。


 「さて、先程の魔法陣を描きましたが、なんで魔法陣が重なっているのに発動したかですね。答えは、簡単です。では、そこの君、名前は?」


 「えっ? ツゥバイです。」


 「そうですか。では、ツゥバイ君さっきのリーシャさんが言っていた事を、もう一度言ってもらってもいいですか?」


 「えぇと、魔法陣の回路? が、ぐちゃぐちゃになるとかだったかと。」


 「そうですね。回路が乱れます。なら魔法陣自体を回路として使うことが出来れば、発動しますよね。」


 「はいはーい! 質問です。魔法陣を回路として使うって言うのは分かったんですけど、他の人がやってなかったんですか?」


 「やってたと思いますよ。理論上、魔法陣を回路として使うことはできます。けど、その魔法陣を作ることが出来なかった、もしくは作っても発動しなかったとかじゃないですか。」


 「なんで発動しなかったんですか?」


 「それは、魔法陣を回路として使う時は、ルールがあるんですよ。」


 「そのルールって、なんですか?」


 「ルールは、魔法陣を一筆書きできるがどうかで、発動するかしないかが決まります。」


 「なんで一筆書き? なんですか?」


 「それは、自分で考えてみて下さい。人に、聞くことも大事ですが、聞いてばっかいると、人間考えられなくなりますからね。」


 「分かりましたー。」


 「もうそろ終わりですかね。どうですか? 先生。」


 「そうですね。後ちょっとで終わると思います。」


 「なら聞きたいんですけど、魔素を魔力をほとんど使わずに集める方法を知らないですか?」


 「そうですね、魔力を使わないとなると……自分で集めに行くか、風通りのいいところに魔素を集める物を置いておくとかですかね。」


 「そうですか。ありがとうございます。じゃあ僕は行きますね。」



 自分であったので行くか。風通りのいい所に魔法陣を置くか。それなら、いっその事魔法陣をメリルにくっつけるか。それの方が確率的か。





〜〜〜〜〜〜〜〜saidリーシャ〜〜〜〜〜〜〜


 すごかった! そんな言葉しかでなっかった。正直、私と同じ15歳なんて思えない。今レクス君がやっていた授業だけど、分かりやすかった。先生には、申し訳なけどこれからレクス君の、授業を受けってみたいと思った。


 今の授業だけど、専門家の人が聞いたら、お金を積んでも受けたくなってくる授業だったと思う。魔法陣の重ねての発動なんて、魔法学の難題の1つだし。それを、需要じゃないみたいに私たち教えてくれた。普通の研究者だったら、秘匿しっててもおかしくないし、自分から進んで教えようなんてしないと思う。


 「セルシア。さっきのレクス君の授業、すごかったね。」


 「そうね。授業はすごかったわね。授業は。」


 「セルシアはすごくなっかった?」


 「すごかったわよ。けどね、態度がだめだと思うのよ。リーシャが最初に話しかけた時だって、対応が冷たかったし、さっきだって私を馬鹿にしてきたじゃない。」


 「それはそうだけど。冷たく対応したのも理由があるんじゃない?」


 「それってどんな理由よ。何か理由があったとしても、リーシャに対してあの態度は許せない。そういえばリーシャ、やけにあいつに甘くない? あんな奴のどこがよかったっていうの? ただ単に、頭がいいだけじゃない。」


 「なんかわかないんだけど、惹かれるんだよね。」


 「けど、あなた婚約者いるんでしょ。生きてるのか死んでるのか分からない、バリステル家の長男でしょ。それに、あんな奴と一緒に居ても、幸せになんてなっれないわよ。」


 「そんなこといちゃダメでしょ。それに、お父様が言ってたけど今も生きてるって。」


 「そうなんんだ。私もお父様に聞いてみるね。」


 「うん。」




〜〜〜〜〜〜〜saidレクスリア〜〜〜〜〜〜〜



 やっと、魔法陣が完成した。これでメリルのけがが早く治るはずだ。あとは、プレゼントに何をあげようか。無難にネックラスとかがいいかな? いったん、マリアとか陛下たちに聞いてみるのもいいかも知れないな。



 コンコン


 「誰だ?」


 「俺です。レクスです。入っていいですか?」


 「レクスか、はいっていいぞ。」


 「失礼します。」


 「最近は全然来なかったなの。妾をほっておいてどこ行ってたんじゃ。」


 「学園だけど。そんなことより、聞きたいことがあるんだがいいか?」


 「なんじゃ? 言ってみよ。」


 「来週、メリルの誕生日だろ? だから、何を上げればいいのか教えてほしい。というか、ネックレスでいいのかと思って。」


 「お主、メリルに何か魔法陣をつっくっていただろ。あれは、どうしたんだ。」


 「出来てはいるがあれはプレゼントには、ならないだろ。」


 「メリルなら、お主のくれた物なら、喜ぶと思うぞ。」


 「そうか。」


 「話している最中で悪いが少しいいか?」


 「なんですか?」


 「九ヶ国会談の場所が、決定したぞ。」


 「どこですか?」


 「場所は学園対抗戦と同じサントル商業国で開催されるぞ。時期は、学園対抗戦の後だ。そこで、お前を紹介するぞ。」


 「分かりました。」



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