第16話入学2
「レクス君、ここが図書館です。ここには、1万冊の本があります。もし欲しい本が、見つからなかったら、あそこのカウンターにいる、司書さんに、聞いてください。」
「分かりました。色々とありがとうございます。」
「そうですか。あっ、さっきの生徒会の話し、ちゃんと考えておいてください。」
「わかってます。それと、中庭ってどこにありますか?」
「中庭なら1階におりれば、すぐ前にありますよ。中庭で何するんですか?」
「そこで本でも読もうかと。」
「そうですか。1ついい事教えてあげますね。2ヶ月後に、全クラスで対抗戦があります。ですので、クラスには、行った方がいいと思いますよ。」
「気が向いたら、行ってみます。じゃあ仕事、頑張ってください。」
「ありがとうございます。私は、戻りますね。」
ふぅ、さてと早く研究をするか。さっさと終わらせないと、メリルの誕生日に間に合わなくなるからな。
その頃のクラスでは自己紹介が、終わろうとしていた。
「俺は、ガザンだ。得意事は身体を動かすことだ。これから、よろしくな。」
「さてと、全員の自己紹介は、終わったか。」
「バザール先生ー。30番の子がいないんですけど、どうしたんですかー?」
「あぁ、レクスのことか。レクスならクラスに来ることは、ほとんどないと思うぞ。」
「なんでですかー?」
「なんでって言われても、学園長が言ってたんだよ。なんか諸事情で来ないって。」
「先生質問よろしいでしょうか。」
「なんだ、言ってみろセルシア。」
「そのレクスっていう子は、クラスに来ないということは、クラス対抗戦に出ないということですか?」
「知らないぞ。出るか出ないかは、レクスが決めることだからな。」
「なら今どこに、いるんですか?」
「俺は、知らないが学園長が知ってるんじゃないか。」
「そうですか。ありがとうございます。」
「他に質問はないか? ないなら、この後は会場に行って、入学式だ。じゃあさっさと、移動するぞ。」
入学式が始まった。最初は、学園長の挨拶だ。
「新入生の諸君、入学おめでとう。君たちに、いくつか教えてこくおくことがある。まず、努力をしたまえ。努力を怠る者は、いつか腐る。今は、Dクラスは努力をして、上のクラスを追い抜け。Sクラスはその場所を守るために努力をしなさい。新入生の実力は、ほとんど同じだ。だから、頑張りたまえ。それと、2ヶ月後に、全クラス参加のクラス対抗戦がある。この対抗戦で優秀な生徒には、4ヶ月後にある学園対抗戦に出てもらう。出たいのなら、この2ヶ月間努力をしたまえ。」
「学園長ありがとうございました。続きまして、生徒会長のお話しです。生徒会長、お願いします。」
「初めまして。紹介にあった生徒会長のアイシャ・シューランと言います。まず、2ヶ月後に対抗戦がありますよね。新入生は、その間にどれだけ、クラスとの中を深められるかが、重要になってきます。ですのでこの、2ヶ月頑張ってくださいね。それと、学業に関しては、テストを落としてしまうと、対抗戦の選手でも、交代になってしまうので、テスト勉強をしっかりしてください。以上です。」
「生徒会長、ありがとうございました。続いて、諸連絡ですが、この後新入生は、校舎の案内がありますので速やかに、クラスに戻ってください。」
レクスは、その頃中庭で本を読んでいた。その本は、魔法のことが書いてあった。内容は、大気中に漂っている魔素を使って魔法を使えないか、と言う内容だ。魔素とは、魔力の素だ。それに、大気中に漂っているので、それを使って魔法を使えば、魔力切れになることがない。
ただ、魔素をどうやって、魔力に変換するのか、そこが議題になっている。一昔前には、人がやっているようにすればいいと、人体実験が行われていたが。禁止された。
他には、魔素を魔素のまま、使おうとする研究が行われた。だが、この研究も途中で頓挫した。魔素のまま使うことはできたが、威力が弱過ぎた。けど、そうなるのも当たり前だ。
魔素を木材だとして、魔力を木剣だとしよう。木剣を使って攻撃すれば、ダメージを与えることが出来る。しかし、木材を使って攻撃しても、ほとんどダメージを与えることなんて出来ない。だから、木材を魔素を加工しなければ、使い道なんてない。
しかし、レクスは魔素を加工出来る魔法陣を作った。だが、問題が発生した。自分で発動して使うことはできたが、どうやって大量の魔素を魔法陣に潜らせる手段がない。だから、レクスは魔素を集める手段があるのでは、と思い昔の研究の本を読んでいる。手段が書いてなくても、なにかきっかけを掴めればと。
(風を使っても、集まる魔素より風の方が魔力を使ってしい、非効率だ。魔法陣自体を動かすこともできるが、最初はいいが途中から動かすことの方が魔力を使ってしまう。それに、動かしている最中に、魔法陣を破壊されてしまっては、意味が無い。破壊されてしまっ 「すいませーん」 てはいけないから、自分の周りに「すいませーん」ってなんだ。)
そこには、紫色の髪をした女の生徒がいた、その後ろには女生徒と同じクラスだと、思われる生徒達がいた。
なんだ、こいつらは。人が、本を読んでるのに話しかけて来るなよ。てか新入生かよ。この時間は、授業中だろ。クラス全員でサボったのか? こいつらの相手をするのは、面倒くさいな。さっさと帰らないかな。
「なんですか?」
「何をしてるのかなーって思って。」
「見て分かるでしょ。本読んでるんです。人の邪魔するのは良くないって教わらなかったか?」
「ご、ごめんなさい。」
「なんで、そんなこと言うのよ! せっかくリーシャが、話しかけてあげたのに何よ、その態度は。あなた、どこのクラスの誰よ。名前を言いなさい。」
「そもそも、人に名前を聞くなら自分から名乗れよ。」
「わ、私はリーシャ・ルーデンスです。」
ルーデンス? 伯爵家の子か。なるほどね。
「私は、この国の第二王女のセルシア・アルセランよ。ちゃんと名前言ったんだから、あなたも言いなさい。」
あぁ、この子が陛下の子供か。言ってた通り強気な性格だな。
「えっ、やだよ。」
「ちょ、なんでよ! ちゃんと名前言ったじゃない。」
「名前を聞くなら自分からとは、言ったが俺は1度も名前を言うなんて言ってない。そんなことより、新入生ならさっさとクラスへ、帰れ。」
「もう帰ろ、セルシア。」
「ちょっと待って。あなただって、新入生じゃない。なら、あなたも自分のクラスに帰りなさいよ。」
「俺はちゃんと学園長に、許可を取ったからいいんだよ。さっさと帰って勉強でもしとけよ、バカ。」
「何よ。私は、首席よ。だから、あなたの方が、バカじゃないの。」
「譲られた首席なのに、なんで誇らしそうにしてるの? バカなの。」
「なんで、そんなことを。まさか、あなたなの。」
「だから何? さっさと帰ってくれない。」
「セルシア行こ、ね。邪魔して、ごめんなさい。」
「あなた、覚えてなさいよ。」
「なんで覚えるの? 嫌だよ。」
「きぃー、何よいいきになって。」
「セルシア、行くよ。ほら。」
「何よ。なんなのよあいつは。」
これが、クラスとのセルシアとリーシャとの初めての、出会いだった。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます