第12話これから
レクスが、これからのことを決意いてから、約2日たった日、国王との非公式の謁見が、開かれることになった。国王との謁見の内容だが、バリステル家のことに関しての話し合いだ。
〜〜〜〜〜〜〜saidジール国王〜〜〜〜〜〜〜
今日は、確かクロムの息子との非公式の謁見だったはずだ。
国王のジールは、王城でのパーティーが終わったタイミングで、クロムの息子が起きていたら呼び出すつもりだった。しかし、レクスが起きるのが、早かったことと、ジールとの謁見のお願いをしてきたことが、予想外だった。
今回の謁見は、非公式のために国王の仕事部屋で、やることになった。その場にいるのは、この王城の主、ジール・アルセラン国王陛下と国王の専属護衛の九聖剣「魔女」マリア・ベルフォニカ、最後にこの国の宰相セルロス・シューランがこの場にいた。
「なぁ、セル。クロムの息子、確かレクスリア・バリステルのことを調べたか?」
「調べて見たが、ほとんど情報は、集まらなかったぞ。やはり、クロムのやつ相当、手の込んだことをしてるよ。」
「そうか。それでどんなやつなのだ?」
「まず、クロムから来た手紙を覚えているか?」
「あぁ、あれだね。私に、息子のこと鍛えて欲しいって書いてあったやつだね。」
「だいたいは、そんな感じです。その手紙に書いてあることが、本当のことならば、魔法適正は、無、火、水、雷、氷、光の6つ。そして、クロムのことを護衛していた、騎士達の話しによると、訓練された騎士3人を同時に相手して、余裕をもって、勝っているそうだ。」
「それが本当なら、相当すごいことだぞ。そもそも、5歳で訓練された騎士と撃ち合うことなんて出来ないからな。」
「まだあるぞ。レクスリアは、賊を倒す時、火と氷の上級魔法をつかっていたのを、騎士達に見られている。それに、メイドを助けるために、ハイキュアとハイヒールを使った所も見られている。」
「ほう、その歳で、そこまで使えるのかね。鍛えてがいがあるねぇ。」
「マリア殿が、直接鍛えるのでしたら、最年少の九聖剣も、夢じゃないですね。」
「そこまで強いのならば、第二王女セルニアとの婚約もいいかもしれないな。だが、性格はどうなのだ? 子供で、そこまでの力を持っているのだ、傲慢たったりしないか?」
「それもクロムの騎士達に、聞いておきましたが、なんと言うか…………」
「なんだ、わがままだったりするのか?」
「いやっ、そういうことではなくて、笑ったり、泣いたり、怒ったりした所を1回しか見たことないそうだ。」
「少ないのでは、なくて1回しかないのか? その1回は、なんだ?」
「それは、襲撃の時にレクスリアを庇って、メイドが矢をうけた時に、初めて怒ったそうだ。その時のレクスリアを見ていた、騎士達が言っていたことだか、「恐怖で身体が動かなかった。」と、言っていた。」
「そうか。まぁ1度見てみれば分かることだ。そろそろではないか。」
コンコン
「レクスリア・バリステル様をお連れしました。」
「そうか、入れてくれ。」
「失礼します。」
「あぁ、膝まづかなくてもよい。今回の謁見は、非公式だからな。椅子に、座りなさい。」
「はい、失礼します。」
「今回の謁見は、なんのようだ?」
「今回起こった、バリステル当主の暗殺についてです。」
「そのことは、知っている。惜しい者を亡くしたよ。それで、襲撃の件の調査の手配か? それなら、もうやっているぞ。」
「調査ではなく、いくつかお願いがあって来ました。」
「お願いか。なんだ、言ってみろ。」
「まず、今回の襲撃で、私が死んだ、もしくは昏睡状態でいつ起きるが、分からないと明日のパーティーで言っていただきたく存じます。」
「それは、何故だ?」
「襲撃の首謀者をある程度、絞れているので、パーティーで「待て待て」………はい?」
「もう犯人が、絞り込めているのか?」
「はい。まず今回の襲撃ですが、王都の近くで起こったので、国外の者出なく国内です。それに、盗賊達ですが、訓練されているもの達でした。よって、国内にあって、訓練された者を持っているのは、貴族だけです。」
「あぁ、なるほどな。」
「次に、バリステル家を襲撃いて得をするところですが、まず四大公爵家と子爵と男爵を除きます。襲っても、意味がありません。そして、バリステル家は、南にあるので、西、東、北の侯爵と伯爵は除きます。」
「と言うことは、ルダン侯爵家とルーデンス伯爵家、ジニアス伯爵家まで絞れますね。」
「それから、ルーデンス伯爵家との長女と婚約を結んでいますので、ルーデンス伯爵家は除きます。」
「となると残りは、ルダン侯爵家とジニアス伯爵家になりますね。」
「はい、そこまで絞れましたので! あとはパーティーで私が死んだと、かまをかけていただければと。これが2つ目です。」
「ふむ、それで?」
「3つ目に、パーティーの様子を気づかれないように、覗かせていただくことと、ルーデンス伯爵に手紙を渡して欲しいのです。」
「わかった。セルすぐに手配を。」
「分かりました。………では、失礼します。」
「では、私も「待つのじゃ。」……なんでしょうか?」
「お主、妾の弟子になれ。」
「待て待て、いきなり言っても分からないだろ。それに、その喋り方、セルが見たら怒るぞ。」
「まだ、セルは来ないじゃろ。そんなことより、弟子になれ。拒否権はないからの。」
「はぁ、説明すると、お前の父から、お前を鍛えて欲しいと手紙が、来てたんだよ。」
「そうゆうことなら、お願いします。」
「よく言ったぞ。」
「明日の昼に、ま他、ここにこい。」
「分かりました、では、失礼します。」
「あのレクスリアという小僧、そこら辺の貴族よりも、頭がいいんじゃないかの?」
「そうだな。」
〜〜〜〜〜〜〜saidレクスリア〜〜〜〜〜〜〜
あと1時間で、パーティーが始まる。俺は今、パーティーが行われる会場の甲冑の置物の中にいる。秘密裏に、パーティーを覗くには、ここしかないそうだ。
パーティーが始まってから、30分ほどたった。今ここには、貴族達と、俺と同じくらいの歳の子供ぐらいしかいなかった。そんなことを思っていると、国王陛下と、第二王女のセルシニア王女と王妃が入ってきた。
「皆の者、今回残念な話がある。このパーティーに、出席するはずだった、バリステル家は道中、賊に襲われ、命を落とした。」
会場が、ざわめく。そりゃそうだ。四大公爵家のひとつが、暗殺されたのだからな。
「陛下、ひとつよろしいでしょうか?」
色々と装飾品を身に着けている者が、国王に進言した。
「バリステル家の長女は、無事なのでしょうか?」
長女? あぁ、なるほどな。そういうことか。
「ルダンよ、バリステル家の子供は男だぞ。まぁいい、長男だが、賊から毒を受けて昏睡状態だ。毒は、解毒したが、いつ起きるか、分からないそうだ。」
「だから、皆の者、十分気おつけて欲しい。では、パーティーを再開するぞ。」
パーティーが終わって、俺はすぐに、国王陛下の所へ言った。
「失礼します。」
「やっと来たか。」
そこには、前回と同じ3人がいた。
「で、犯人はわかったか?」
「はい、犯人はルダン侯爵だと思われます。」
「何故そう思うのだ?」
「それは、ルダン侯爵は私のことを、女だと思っていました。襲撃された際、私は母からのお願いで、ドレスをきていました。そこで、襲撃者は、私を女だと思い、ルダン侯爵に報告したのではないかと思います。」
「そうか。だが、証拠がない。だから、表立って調査することも出来ない。すまんな。」
「いえ、大丈夫です。多分ですが、ルダン侯爵は、これから何かすると思われます。なのでその時に、精算するつもりです。」
「それは勘か?」
「勘です。」
「そうか。わかった。こっちも、目を光らせておく。お前は、これからどうする気だ?」
「これからは、バリステル家から離れて、王都でメイドと2人で暮らす予定です。」
「そうか。なら何時でも連絡できるようにしておくようにな。」
「はい、分かりました。では、失礼します。」
レクスの心は、ふつふつと煮えたぎっていた。父親をメリルをあんな目に合わせたのだから。絶対に、精算すると。
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