第8話ステータスとスキル
婚約者ができてから約1年たった。婚約者とはこの1年あっていない。父の話だと、1ヶ月後に王城で開かれるパーティーで顔合わせをするそうだ。俺は全く喜ばなかったが、俺のまわりが喜んでいた。特に、母のテナンだった。喜びようは尋常じゃなく、1週間以上
「婚約者ができてどう? うれしい? どうなの?」
などと会う度に言われていた。その度に、
「嬉しくないか嬉しいかと聞かれれば、嬉しいですけど、そんなことより、性格がどうなのかが気になります。」
と言っていたのだか、1日に何回も同じ会話をするとは思っても見なかった。今では落ち着いてきているが、ふとした時に、同じことを聞かれている。少し落ち着いたらどうかと思えてしまう。
そんなことより、今日は大事な日なのだ。今日は、自分のステータスとスキルの鑑定と適正魔法が分かる日なのだ。ステータスを測る水晶は、お金がすごくかかるらしいので、一般てきには、教会まで行って、測るそうだ。だが、俺の家は、公爵家だから水晶はうちに大事に保管されていた。
一般的な5歳児のステータスは、Dがあればいい方なのだ。スキルは5つ。適正魔法は3つ。どれかひとつでも、上回れば天才だと言われている。
貴族は、自分の息子や娘がどんなステータスで、どんなスキルを持っていて、どれだけ適正魔法があるのか、秘匿する為に、一家に1個水晶を持っているんだとか。
「レクス様、楽しみですか?」
「あぁ、出来れば沢山の適正魔法があるといいのだがな。」
「大丈夫ですよ! レクス様なら、適正魔法なんて5つぐらい持っててもおかしくないですからね。」
「そんなことは、ないと思うぞ。」
「レクス、準備はいいか? まず、水晶まで行って、手を置いてこう心の中で思うんだ。「ステータスオープン」とな。分かったら行ってこい。」
「レクスちゃん、気を張らないで気楽に行けばいいのよ。頑張ってね。」
はぁ。行くか。
ええっとまず、手を置いて、
(ステータスオープン)
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レクスリア・バリステル LV1 男 5歳
種族:ヒューマン
適正: 無 火 水 雷 氷 光
体力:B 魔力量:S
筋力:C 魔力:A
俊敏:B 知力:A
幸運:C
スキル: 完全記憶 学習Ⅲ 身体強化IV
剣術IV 短剣術Ⅱ 弓術Ⅰ 魔力操作Ⅴ 火魔法Ⅰ
水魔法Ⅰ 雷魔法Ⅰ 氷魔法Ⅰ 光魔法Ⅰ
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これはやばい。まずステータスの平均がBなのだ。ひとつでもDあればいい方なのに、俺の場合最低がCで、最高がSなんだ。それに、適正魔法の数。この世界で確認されている、最大の適正魔法の数は、この国の九聖剣が7つだった気がする。俺は、6つ。スキルは、5つあればいい方なのに、俺は、11もある。その中に、レベルⅤがあるのが大問題だ。
レベルⅠ~レベルⅡは素人よかはましなレベル
レベルⅢ~レベルⅤ 一流と言ってもいいレベル
レベルⅥ~レベルⅧそれに関する達人レベル
レベルⅨ世界を探しても、その使い手はほとんどい
ないレベル
レベルⅩ世界でたった1人いるかどうかと言うレベル
という事は、俺はもう5歳で魔力操作だけだ一流なのだ。これから、どうするべきか。まぁいいや。適当に考えよ。
〜〜〜〜〜〜〜saidメリル〜〜〜〜〜〜〜〜〜
レクス様のステータスを見た時は、言葉を失いました。LV1なのにステータスのほとんどが私以上なんですよ。おかしいですから、普通。よくてDなのに、1番高いもので魔力量がSなんですから。Sって私初めて見ましたよ。適正魔法もそうです。普通は、3つぐらいなのに、倍の6つですよ。それに、なんと言ってもスキルの量とレベルがぶっ飛んでます。なんですか! 11って、それに1番高いレベルがⅤですよ。私、何一つレクス様に勝ててない気がします。
「奥さま、旦那さまどうしますか? 5歳であのレベルですよ。大きくなったら、九聖剣並に強くなりますよ!」
「そうね! さすがはレクスですね。これで、公爵をも安泰ですね。そうよね、クロム。」
「あぁ、そうなんだ。」
「どうしたの?」
「秘匿しなければいけないと思ってな。あんたステータスだが、まだ5歳だ。多人数に狙われたらひとたまりもない。だから、レクスが自分で自分の身を守れるまで、成長するまで隠し通さなければいけない。」
「そうね。」
「それに、あれだけ力があるんだ。教える人もあいつより強くなければいけない。だから、国王陛下に進言して、九聖剣殿に稽古をつけてもらえないかと、お願いいてみるよ。まず、手紙を送らなければいけないな。」
「クロム、お願いね。」
〜〜〜〜〜〜〜〜saidレクス〜〜〜〜〜〜〜〜
後ろから、父が近ずいてきた。
「レクス、そのステータスとスキルは、まだ誰にも言うなよ。適正魔法は言ってもいいがな。」
「それは、僕の身に危険が及ぶからでしょうか? 」
「あぁそうだ。けど、5歳でそれだけ考えられれば大丈夫だな。あと、お前に教えておくことがある。」
「なんですか?」
「来月に王城でパーティーがあるからな。」
「もうそんなすぐなんですか。」
「だから、準備をしておけよ。」
「分かりました。その日まで魔法の訓練をしていてもいいですか?」
「あぁいいぞ。」
「分かりました。」
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