第2話転生
深いまどろみから、浮上する感覚がした。
「ほぎゅあぁぁ、ほぎゃあぁぁ、おぎゃあぁぁ!!!」
「&♡、$☆@♡#♪@」
「$☆#@♪$、@☆♡$@☆」
(何を言ってるんだ?聞いた事ない言葉だな。というか明るすぎてよくまわりが見えない。そんなことよりなんだか眠くなってき…た…)
俺が起きてから一週間程たった。今置かれている状況が分かっていた。まず、俺は転生したらしい。部屋の内装が見たことないものだらけだからだ。それに、部屋も一軒家のリビングぐらいの大きさがある。メイドもよくこの部屋に来て俺の世話をしてくれる。まぁ、そんなことより、この世界には魔法があると思う。メイドがよく俺の世話をしてくれる時に、何かを言った途端俺の身体が光ってスッキリするからだ。いつかは、俺も魔法を使ってみたいと思った。今は、なにもできないけどな。
それから一年がたった。今では、ある程度言葉が分かるようになった。俺の今の名前はレクスリア・バリステルだ。親からは、「レクス」メイドや執事からは「レクス様」と呼ばれている。
父の名はクロム・バリステル
母の名はテナン・バリステル
両親は公爵家の当主とその妻だった。俺の推測はいい意味で外れていた。両親には俺以外の子どもがいなかった。そしてやっと生まれたのが、俺なのだとか。そのせいか、両方ともとてつもなく俺にあまい。いや、両親だけではなくメイドや執事は、両親よりはましだが、メイドの一人だけ両親に負けず劣らずあまかった。それこそ、孫が出来たおじいちゃん並にあまかった。が、これが原因でできないことがあった。まず、外は危ないから出てはダメ。階段を登ってもダメ。そして、一番行きたい所に入れなかった。
「レクス様ー」
噂をすれば
「あっ、やっと見つけた。もう、勝手に居なくならないでください。もしレクス様になにかあったら、私ただじゃ済まないんですよ。」
「あう、あううああい」
(いつかは、善処する。)
「何言ってるか分からないけど、やっぱりレクス様は可愛いですねー。ほら、っしょとお部屋に戻りましょうね。」
今俺を抱きかかえているメイドは、メリルだ。俺の専属で世話をしてくれるメイドだ。
「あいー」
ここ半年でハイハイができるようになってから、いつもメリルの目を盗んで父の書斎に行くようになった。そう、書斎に入ることを禁止されているのだ。初めの頃は家が広すぎて一ヶ月くらい迷子になり続けたが、やっと書斎を見つけてからは、最短距離で書斎まで行くようになった。やっと本を読めると思っていたが、間違いだった。それは、書斎には扉があるからだ。扉にはもちろんドアノブがある。地面から1メートル程の所に。俺は立っても、70センチぐらいしかない。手をのばしても全然とどかない場所にあるのだ。ちなみに、メリルに開けて欲しいとジェスチャーしだが
「ダメです。書斎は大切なものがたくさんありますし、本が落ちてきたら危ないですから。」
などと言っていた。両親にも同じ事をしだが、父は「絵本ならこっちにあるぞ。」と言って連れていかれたし、母は「レクスちゃんは、そんな危ないとこにいっちゃダメ。そんなことより、ママとあっちの部屋で遊びましょうね。」と言ってこっちも連れていかれた。やっぱりもう少し大きくなるまで待った方がいいのか?
「レクス様、もうすぐ夜なので食卓で、ご飯を食べましょうねー。」
「あい」
「さっ、行きましょうねー。(はぁ〜いつも喋りかけたら返事をしてくれるので可愛いですね。)」
夜ごはんを食べたのだが、これから何をしようか。書斎は入れないし、ここにある本(絵本)を読む気にならないし。本当にどうしようか。どうしようもないし、これからの目標を決めるか。やっぱり異世界に来たんだから魔法は使ってみたい。次にこの世界をもっと知るためにも情報収集しなければ行けないし、てゆうかこの世界ってステータスとかスキルとかあったりするのだろうか、、、?ふぅぁー…ご飯を食べたせいなのかだんだん眠くなってきた。考えるのは、明日でもいっか。時間はいくらでもあるし。
翌日、一日中考えたがこらくらいしかやることがない。
1、魔法を使えるようになる。(現在不可)
2、この世界の情報を集める。(ある程度可能)
3、ステータスやスキルなどのこの世界特有何かが
あるかどうか確かめる。(現在不可)
4、この世界何があるか分からない、だから自分の
身体を鍛える。(少しづつ可能になる)
5、この世界の文字を覚えてる。(可能)
ほとんどできることがないね……できることからコツコツとやるしかないか。ていうことはやることは1つだな。と言うよりやれることが1つしかないけどね。さて、メリルを頼るか。探しに行かないと。
「め〜り〜ゆ〜ど〜こ〜、め〜り〜ゆ〜、め〜り〜「はーい、誰です…か」ゆ〜」
クイックイッ
「めりゆほんにょんで」
あれ?メリルが固まってる。(コテン)今度は、口を両手で押えてプルプルしだした。
「奥さまー! 旦那さまー! 」
あっ…走ってどっか行った。せっかく本を読んでもらおうと思ったのに。また、暇になってしまった。どうしよう、今から。寝るか。
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