大切な人のために戦う異世界活動記〜自分のスペックとスキルの掛け合わせがチートだった〜
@yamanara
一章 動き出す世界
第1話プロローグ
キミたちは他の誰かから「人の事をどう思う? 」と聞かれたことはある? ある人はあるし、ない人はない。残念ながら俺は、そんな経験なんてした事ない。
そもそも俺のまわりには、他の誰かなんて存在は、一人しかいなかった。親も俺に無関心だった。親友どころか友達なんていた記憶が無い。
初めは親も可愛がってくれていた。けど、俺は他の人が持っているものがなかった。それは、感情だ。生まれてから笑ったことがなかった。怒ったこともない。だが、何も感じなかった訳ではない。人よりも何倍も薄かっただけ。けど、いつから親は俺を避けるようになった。それも相まってどんどん感情を表に出すことはなかった。
それから数年後、妹の琴葉が生まれた。妹は、俺よりもたくさんの、俺の持っていないものを持っていた。もちろん、感情だってあった。唯一俺が持っていたものは、1度見たものを覚えられるくらいだった。そのせいもあって、小中高と気味悪がられた。
もちろんイジメも何度かされた。そしてまわりには誰もいなくなった…たった1人を除いて。何故か妹は俺のまわりに居る事が多かった。ずっと疑問に思っていた。何故俺のまわりにいるのか?
大学生になって、親元離れた場所で一人暮らしをすることになった。初めはなれないことが多かった。だが、暮らしていくうちに慣れたからだ。大学では、人一緒にいなくて良かった。自分のうける講義に行けばよかったからだ。
一人暮らしをしてから四ヶ月たった日の夜、妹の琴葉が遊びに来た。
「お兄ちゃん、遊びに来ちゃった。」
「何しに来たんだ? 琴葉お前学校があるんじゃないのか? まあいい。そんなことより、なんで俺の家の場所をなんで知ってる? 俺はお前に住所を教えた覚えなんてないぞ。」
「もうっっ質問多いー。遊びに来たって言ったじゃん。それに、学校は夏休みだしー。住所は、お兄ちゃんが琴葉に教えくれたじゃん。」
「いや、住所はお前に教えてないぞ。知ってるだろ、俺が忘れたことないの。」
「いいじゃん別にー、そんなこと。それとも琴葉が家に来るのが嫌だった? 」
「別に来てもいいが、連絡くらいしたらどうだ。もし俺がいなかったらどうするきだったんだ? 」
「いなかったら、ドアの前で待ってたよー。そんなことより、明日どっか行こ! 」
琴葉はいきなりそんなこと言ってきた。俺は、家から大学までの道かスーパーまでの道しか知らない。普通ならいろいろな所に行くだろうか、俺はそまで興味が無い。
「ここら辺に何があるかなんて知らないぞ。それに明日は用事があるからそもそも無理だ。」
「なんの用事? 妹とどっか行くよりも大切な用事なの? 」
そもそも用事なんてない。あるとすれば大学の図書館に行くぐらいだろう。だが俺は琴葉とどこかに行くことは苦手だ。それより琴葉が苦手だ。
いつも他の人は俺から離れて行く。なのに何故か琴葉だけはいつもいつも傍にいた。何を考えているのか分からない。そう思った時からだんだん距離をおくようになっていった。
「明日は、バイトがある。」
「ならバイトに行く前か終わってからどっか遊びに行こよー。」
「夜まであるから、無理だぞ。だからさっさと今日泊まる所に行ってこい。」
「泊まる所? ホテルなんて取ってないよ。」
「は? 今なんていった? すまんがもう1回言ってくれ。」
「ん? だからホテルなんて取ってないよ。」
「ならお前今日帰るのか? そんなトランク持って? 」
「だからお兄ちゃんの家に泊まるから、ホテルなんて取らなくてもいいでしょ。それとも琴葉を泊まらせられない理由か何かあるの? 」
「いやそんなことないが、もし泊まれなかったらどうする気だったんだ? 」
「野宿! 」
「野宿ってアホかお前は。」
「まぁまぁそんなことは、どうでもいいから早く中に入れてよ。」
「ベット一つしかないからお前が使え。」
「お兄ちゃんはどこで寝るの? 」
「そんなの椅子に決「なら一緒に寝よ。」まって…。何言ってるんだ? アホか。」
「まぁまぁそんなこと言わずにね? 」
結局一つのベットで寝ることになってしまった。翌朝、琴葉よりも早く起きて朝ごはんを作ってから家を出た。これから行く場所は、もちろん大学の図書館だ。というかそこしか行く場所が思いつかない。
いつも通りの道だが、いつもよりも人が多かった。そういえば琴葉が夏休みだと言っていたのを思い出した。歩いていくと図書館に着いた。図書館では、いろんな本が置いてある。そして夜になるまで本を読み続けた。
夜になって気づいたが、夜ご飯の食材がなかった。あまり行きたくなかったスーパーに行った。適当なものを買ってスーパーを出ようとした時、
スーパーの入り口から車が突っ込んでいた。運悪く車の進路の直線上にいた俺は巻き込まれて、車の下敷きになった。
「おい、車が突っ込んてたぞ」 「きゃぁああ」 「人が、人が車の下敷きになってるぞ。」 「救急車、救急車をよべー。」 「大丈夫か! もう少しで救急車が来るからそれまで耐えろ! 」
耐えるって、なにに? てゆうかだんだん眠くなって…
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