Sound 君に捧げる恋のカノン/朱里コウ

第1章 Sound

 白い光に照らし出されて、彼の姿がかび上がる。

 あつとう的な歌声をいたしゆんかん、頭のてっぺんから足先までをいなずまのようなしようげきが走りけた。

 強く、心がふるえる。

 次々に流れ込んでくるメロディーがもんのように広がって、はんきようし、私は、彼が作り出す世界にけていく。


 熱い気持ちで満たされていく。まばたきするのも忘れてみつめた。

 耳に届くすべての音が、彼に変わった。

 もっと聴きたい。私のすべてで感じたい。

 奥深くまでひびわたるたった ひとつの


〝Sound〟

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