第17話


《今、僕は君にとって一番嫌いな回答をした。どうしてだと思う?》



先輩は私のことを全て知っているように笑った。



「どうしてですか?」



《僕も分からないや。いつの間にか君の嫌いなもの、好きなものを知っていたんだ》



彼といると不思議な気持ちになる。体ごと宙に浮くような感覚がする。




《今日も一緒に帰ろうね》


彼の口から出るこの言葉が大好きだ。

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