第15話

次の日、彼に会えることを楽しみにしながら学校へ向かった。



扉を開けるとそこにはクラスの一軍女子とも言えるハリンがいた。


『あんた、昨日先輩と一緒にいたでしょ』


「ごめんなさい、どの先輩ですか?」


『はぁ、ムカつく女ね、ーー先輩よ!』



正直言って先輩の名前を覚えていない。



「先輩といた事があなたに関係ありますか?」

伝わったかな?



『まぁ、あいつもちょっと変わったヤツだなとは思ったわ。まさか、あんたと居たとはね。』


フッと鼻で笑ったのがすごくウザかったがここで暴れてはいけない。アメリカでさんざん暴れてたもんで。




また、いつも通り屋上へ行く



「先輩おはようございます」


《おはよう》


やっぱり綺麗だなと思いながら隣に座る。


《なんか、嫌なことあった?》



私の顔を見た瞬間言ったこの言葉


「いや、大丈夫です。」




今、目の前には先輩の顔があった




《絶対に何かあった。正直に言って。》



真剣な眼差しで問い掛けてくる。



「先輩が、、変わり者だって、、、こんな私といるから、、、、、先輩、、、ごめんなさい、、、」



思い出すだけで涙が溢れてしまった。


零れた涙を拭った彼の親指。私の顔を包んだ大きくて暖かい手



『茉莉は悪くないよ。僕が好きで一緒にいるだけ。』



初めて彼から茉莉と呼ばれた。

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