第50話 快楽の夜 R15 改稿

ガレオン子爵邸 ゲストルーム


天井を見上げる。


露天風呂でマリオンの右手に遊ばれた俺は、解放されるとベッドに倒れ込んでいた。

顔を横に向ければ、姿鏡が目に入る。


一言で表現するなら、絶世の美少女だ。

大きな瞳に形の良い鼻、薄い唇がバランス良く配置されているのだ。


そんな少女をまじまじと見つめると、自分だとわかっていても見惚れてしまうのだ。


「…はぁ」


ただ、そんな姿を見つめていると、ため息が出るのであった。

 

マリオンは婚姻前の貴族の娘の裸に触れた罪、完全に冤罪なのだが、それを二人の秘密にする事で選択を迫ってきた。


叫ばれ人を呼ばれ、社会的に死ぬか…。

マリオンに従わず、離れの一室でメイドとして働くか…。

それとも、彼女のお気に入りとして優遇されるか…。


俺は合理的な決断をしたはずだ。

その結果が、この豪華な部屋なのだ。


なのに、ため息が漏れてしまうのだ。


「…前向きに考えようぜ」


彼女は見た目麗しい貴族令嬢なのだ。


そんな彼女に性的ないたずらをされただけだ。

性的趣向によっては、ご褒美と感じる者もいるかもしれない…。


そして豪華な個室、相変わらず素晴らしいベッド。


「…悪くないじゃないか」


自分に言い聞かせるように呟く。


——おまえの始めたかった夢は、これなのか?


そんな心の叫びが、言葉が頭を過ぎる。


それから、一週間が経った。


マリオンはアームストロング騎士団長の指導を受けているようで、 日中は屋敷にいない。


俺はただ本を読む毎日を過ごす。

冒険譚や歴史、哲学書など様々だ。


そして、今夜も彼女の部屋に呼ばれた。


褐色肌のメイドに先導され部屋に入る。

マリオンはベッドの端に座っていた。

いつもの様に白いワンピース姿だ。


扉の閉まる音と共にメイドの気配か消える。

金髪の少女は妖艶な笑みを見せると手招きする。


「脱ぎなさい」


そして、命じてくるのだ。

あれから数度、彼女は俺で遊んだ。


性的な知識は貴族学校で習ったが、実物の方が楽しいらしい。


そして、今宵も裸になった俺は長い黒髪を彼女のベッドに乱れさせる。

仰向けに寝る俺に彼女の右手が伸びる。


姿鏡には二人の少女が映っていた。

ただ黒髪の少女には、女性には存在しないモノが付いている。


「こんな可愛い顔して…変態」


太く固いモノを指先でツンツンと突かれる。

それだけでゾクゾクとした感覚が背筋を走った。

彼女の指はソレに絡みつき、ゆっくりと上下運動を始めた。


「…ん」


そして、真上から唾を垂らすと、それを潤滑油代わりにして激しく動かす。


「…ぅぅ」


静かな室内に淫らな音が響く。

ねっとりとした感触に、思わず声が漏れた。


最初は優しくゆっくりと上下に動いていた彼女の両手だが、徐々に速度を上げてゆく。

その度に漏れる俺の声が大きくなるのを聞き、微笑むマリオン。


「こうやると良いのね?」


両手を器用に使いつつ、今度は親指と人差し指で集中的に責め始めた。

先端から透明な液体が溢れ出る。


あまりの快感に、頭が真っ白になる。

何も考えられない。


「可愛いわね」


そう言うと、彼女は口を開けて包み込んできた。

暖かく柔らかい感触に包まれたまま、小さな舌で遊ばれる。


姿鏡を見れば、淫らな音と共に金色の髪が上下に揺れていた。

上目遣いで見つめてくるマリオンは目が合うと微笑み、口を離す。

解放されたソレは勢いよく跳ね上がる。


「次はアリスちゃんの番よ」


黒い下着に指をかけると、焦らすように脱いでいく。

そして、仰向けになり股を広げれば、幼い縦筋からは糸を引くような雫が滴っていた。

それを指で広げる光景が鏡に映る。


「…犬のように舐めなさい」


俺は彼女に従う。

月明かりに照らされた影が沈む。


舌先が柔らかな肉壁を分け入れば、淫らな汁が溢れ出す。


「…んん」


その刺激に身悶えながら甘い声を漏らす。

彼女の右手は、俺の頭を押さえつける。

小さな突起物を舐めあげれば、可愛らしい声を漏らして喜んでくれるのだ。


溢れ出る液体をすすりながら、舌先を尖らせ中へ差し込む。

 

「…ぁぁ」

 

マリオンの息遣いが荒くなる。

そして俺の頭を押さえる手により力が入るのを感じた。


唇全体で吸うとビクビクと身体を震わた。


「私の可愛いアリスちゃん。良い子ね」


このまま溺れてしまおう…。


夜はまだ明けずにいた。

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