第49話 アリスちゃん R15 改稿

ガレオン子爵邸


貴族の屋敷というのは、似たような構造をしている。


まず一階には食堂と厨房があり、騎士の詰所と大浴場がある。

来客を出迎える事が多い場合は、ここに応接間が加わるだろう。


また好色な領主以外は屋敷の外にメイド達の住居を建てる。


次に二階は、領主のプライベートルームとゲストルームに分けられる。

あとは変わった領主だと、地下室を作る者もいるらしい。


そして、ガレオン子爵邸は大浴場を除けば、一般的な貴族の屋敷であった。


「素晴らしい湯加減だな」


誰もいない湯船で独り言を呟く。

硫黄の匂いが香る、天然の温泉なのだ。


肌触りも水と違い、ぬるりとまとわりつく感覚は心地いい。

ゆっくりと浸かっているうちに、疲れが抜けてくるように感じるのだった。


夜空は宝石箱のように輝いており、星々と三日月が漆黒の海に浮かぶ。

文明に乏しい世界の夜は、余計な灯りもなく実に幻想的なのだ。


肌に感じる湯の重さを確かめながら、そんな事を思っていると、


——ガチャリ


脱衣所に続く扉が開いた。


そこにはマリオンの姿が…。


…なぜ?


俺の思考が混乱する中、吹き抜けの脱衣所でマリオンが服を脱ぐ。

金色の髪が白く透き通った肌を隠すことなく曝け出し、均整の取れた美しい体が露になる。


小さな膨らみの先端には、桜色に染まる突起物。

まだ踏み荒らされず、純潔を示すような色白の体であった。


そして、一糸纏わぬ姿になったマリオンは、そのままこちらに歩いてくる。


無毛の恥丘には縦筋が一本。

彼女が足を進める度に、硬く閉じた割れ目から、ピンクの柔肉が顔を覗かせる。

 

そこから、粘り気の強そうな愛液が内ももを伝う光景は煽情的であり、俺の視線を釘付けにする。

そんな俺を気にすることなく、彼女の体は近づいてきた。


「女同士だから良いよね?」


内ももを濡らした裸体のまま、湯船に浸かる俺の目前に立つ。

目線を少し上げれば、彼女の秘所がはっきりと見える位置である。


下半身に血が集まるような感覚を覚える。


女同士だから…。


マリオンの前では、アリスちゃんを演じていた。

いや、皆の前でアリスちゃんを演じていたのだ。

そして、いつしか自分にも、アリスちゃんを演じていた。


エリー様はマリオンに伝えていなかったのか…。


——チャポンッ


思考が動き出す頃には、彼女は俺の横で湯に浸かっていた。


「アリスちゃんって、胸はまな板なのね?」


自分の豊かな双丘と比べる。

そして、視線を下に落とすと、無色透明な湯船は俺を隠す事なく、


「…え、嘘!?」


——ザバァ!!


彼女が慌てて立ち上がれば、至近距離に裸体が露となる。


驚きの表情と共に揺れる形の整った二つの山。

くびれのある腰回りに形の良いへそ。

そして、その下には無毛の縦筋が続く。


俺の男の部分が、痛い程に反応する。

彼女から視線を感じる。


「…立ちなさい」


ソレが何かを察した彼女は、有無を言わさず言い放った。

思考を加速したところで、どうしようもない状況に俺は立ち上がる。


彼女は、まるで獲物を狩る獣のように、天高く反り返るソレを睨みつけている。

 

「……」

 

沈黙の時間が過ぎていく。


「アリスちゃんって、ふぅーん?そうだったんだ?」


…俺は答えれない。


「こんな可愛い顔して、ここをこんなにしちゃって…」


俺の頬を左手で優しく撫でながら、彼女は右手で…掴んだ。


「…ぅ」


その瞬間、全身が痺れるような快感に襲われた。

若い身体の反応を見て、彼女は恍惚の笑みを浮かべ、


「貴族の娘の前で、このような狼藉、許されないわよ?」


おもちゃで遊ぶように、右手を上下に動かす。

柔らかい手の動きに合わせるように、ソレは固くそそり立っていく。

彼女の右手に包まれたモノは、脈打つように痙攣している。


…どうする?


俺の思考は、マリオンを処分しようかと選択を迫る中、身体の反応が邪魔をしていた。


「でもね、私の従順で可愛いアリスちゃんなら、許してあげるけど?どうしようかしら?」


小悪魔が耳元で囁く。


彼女の柔らかな指が触れる度に、その刺激だけで爆発しそうだ。

先程よりも激しい右手の動きが俺の興奮を煽る。


「ふふ」


マリオンは左手を自分の縦筋に沿わせていた。

クチュクチュと卑猥な音を鳴らすと、頬を赤く染めながら息を荒くする。


俺を限界に導く彼女の右手は、白みがかった液体を纏い始める。


「…汚い」


蔑んだ言葉とは裏腹に、彼女は興奮した瞳で俺を見る。

ゾクリとした快楽に腰が浮くと、その衝動を止める事が出来なかった。


「…あッ、もうッ」


白濁した粘液は噴水の如く溢れ出て、彼女の手や腕、果ては綺麗な顔を汚してしまった。


「…凄いわね」


顔についた白濁液を指で絡め取り、マリオンは口に運ぶ。

その姿は美しくもあり淫らでもあった。


全てを絞り出された俺は、湯船に腰を降ろす。

そして…。


「舐めなさい」


マリオンは俺の顔に跨がると、自身の秘所を押し付ける。

甘い蜜のような匂いが鼻をつく。


純潔の乙女の柔肉が、よだれを垂らすように愛液を流しており、口の中に滴った。


もうどうにでもなれ…。


言われるままに彼女の股に吸い付くと、舌を伸ばす。


星空の美しい夜だった。

俺が彼女に陥落した夜だった…。

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