「勝ちたい」
そう思うのは自然なことだ。
だが、圧倒的な理不尽を前にしてそう思える人はどれだけいるだろうか?
普通なら、その理不尽に心を折られ、勝ちたいという想いすらなくなってしまうだろう。勝てないと、諦めてしまうだろう。
だが、稀にそんな理不尽に晒されても心をおられない人がいる。どこまでも理不尽に抗って、勝利を掴み取ろうとする人がいる
そういう奴を人は狂気と書いてバカと読み、笑うのだ。
勝てるわけがないだろうと、この理不尽に抗えるわけがないと。
あぁ、でも、その足掻きは、勝ちたいというその想いは、誰かを救う唯一の選択肢で、周りに希望を抱かせるもので、なによりも、格好いい。
これはそんなバカの、負けイベントに抗う物語。