Lec.2-6 焔の血印

 先日、女王陛下が現れ、何故かそのまま夕食までも共にした。それだけで終われば良かったものの、当たり前のようにして一泊することになっていた。彼女曰く、「王宮にいるよりもこっちの方が安全だからね!」だとのこと。いや、何で? ただの一軒家なのに。しかも、それを許す王宮側の人間もおかしいでしょ。


 わざわざ陛下がお出でた理由。明日、ユウナ先生を王宮に連れて行きたいとのことだ。今日でも良かったのだが、肝心の相手の意識が戻っていないので後日になったとのこと。そう、その肝心の相手とは例の賊の事だ。僕が放ったシール聖紋リフェルズ・サインが入った後、意識が戻っていないようだ。それに、ユウナ先生を放置していると、昼頃になってようやく行動出来るかどうかになってしまう。それを避けるためのお泊り会である。


 そして夜が明けた。

彼女の想定通り、ユウナ先生は中々起きようとせず、一緒の部屋にいた陛下が先生をおぶってリビングに現れた。

「セーネちゃん、アタシ達の服を脱衣室に持ってきてくれる?」

「はーい。」

既に起きていたセーネはパタパタと二階へ駆けあがっていった。

「じゃ、アタシ達はお風呂に入って、ユウナちゃんを無理矢理起こすから。」

人差し指と中指を合わせた右手で敬礼の様な構えから、僕の方向にシュッと手首をスナップさせて合図をした。尚も、ユウナ先生は陛下の背中の上でウトウトとしている。

さて、僕は朝食を作るか。卵液に浸した食パンをフライパンの上に並べて過熱し始めた。


 僕が朝食を準備している頃、風呂場でキャッキャしながら戯れる声がキッチンまで聞こえてくた。最初はユウナ先生の悲鳴からだったが。何と言うか、落ち着かない。聞いているこちらが恥ずかしくなる。


§


 王宮内地下牢。

ここはまだ昼間であったとしても外の光が入ることがほぼ無い為、一日を通して暗い。そのためか、一日の時間感覚が崩れてしまうという兵士もいる程だ。もちろん独房にいる犯罪者たちも例外ではない。現在は周囲の村を焼き払った賊集団、首領を含めた六人だ。反抗の意思はなく全員ぐったりしている様子だ。

「ご苦労様、賊の首領に会うから、通してもらうわ。」

入り口で待機している警備兵二名が敬礼し、私達二人を地下牢に通した。

暗く、息苦しく、居心地が悪い空間。なるべく早く終わらせたいな。

「彼が今回の事件の首謀者。ゲール。」

 私は今までの彼の行動や被害規模、それらを合算し、ある程度の人物像を思い描いていた。おおよそ想像通りと言うか、生傷が絶えない大きな体にガラの悪そうな顔。まさに賊って感じ。彼は両手に繋がれた鎖の鉄枷を付けて、不貞腐れたかの様に胡坐をかいている。

「何だ、俺を笑いに来たのか。」

こちらに気付いた彼は、吐き捨てるように言った。

「いいや、ちょっとあなたを診てもらおうと思ってね。」


§


 昨夜。セレスはこのような事を語った。

「捕まった賊なんだけど、彼、元々、聖紋リフェルズ・サインを持っていなかったらしいのよ。」

「ごくごく普通の血筋ってこと?」

彼女は大きく首を縦に振った。

「どんな理由か全く分からないけど、彼は二〇代の後半に力を得たとか何とか。」

「つまり、後天的な何かの要素が彼に聖紋リフェルズ・サインを与えた、という事ね。」

後天的一体、何があるのだろか。聞いたことが無いから考察するしかないだろう。でも……

「思い当たる節が無い、かな。」

瞬間的に思考を放棄していた。きっと瞬間的にあきらめ顔になっていただろう。正直なところ、私が聖紋リフェルズ・サインを発現させた経緯と全然違うから。

私は十歳の誕生日に聖紋リフェルズ・サインが刻み込まれた。刻み込まれた当時、全身に走るとんでもない激痛に耐えることが出来ず、もがき、苦しんでいた記憶がある。そして、私の兄も同様に十歳の誕生日に刻み込まれた。これは私の両親共々、聖紋リフェルズ・サインを持っている為、遺伝したものだと私は考えている。

「ねぇ、もうチョット考えてほしいな。」

そう言われて再度思考してみることにした。そもそも、聖紋リフェルズ・サインを持つ人間の数が少なすぎるので、事例が無くて困っている。うん、本気で困っている。

仕方ない、あまり好きじゃないけど予測をしてみるか。この力の発端であるおとぎ話、聖女リフェルの話。彼女の血を啜った者の証として刻まれ、現在まで伝わっている。つまり、聖紋リフェルズ・サインとは聖女リフェルの血の力であると考えることが妥当である。聖女の血の力、か……うん、そうか。それしかないな。

「血……血よ。」

「まさかだけど、聖女リフェルが生きているだなんて言う気じゃないでしょうね。」

「聖女が生きている訳はないよ。でも、は生きている。その証拠が私。」

私は自身の胸元にある聖紋リフェルズ・サインを指差した。

「どういう事なの?」

「聖女の血を啜り、彼女の力を引き継いだ者に現れるのがこの聖紋リフェルズ・サインであることは何となく分かるよね? つまり、彼女の血の力と聖紋リフェルズ・サインの力は同じと考えることが妥当なの。つまるところ、時代と共に血は薄まってはいるものの、私にも他人に聖紋リフェルズ・サインの力を与えることが出来るかもしれないってこと。」

「成程、血ね。」

私の考えを一通り聞いたセレスは、フムと一言。納得したとまではいかないが、私の言いたいことはおおよそ理解してくれたのだろう。

「残念なことに、今の考えを証明する方法はあなたの血を使って、誰かに引き継がせる事をしない限り無理ね。」

「確かに、両親共々持っているのに、私達に刻まれたのは十歳の時よ。今から数滴与えたところで百年以上掛かっちゃいそう。」

自分で言っておきながら非現実的過ぎて笑えてしまう。

そして、私は一筋の閃きを得た。

「もしかして濃縮トマトジュースみたいにしたのかも。」

この言葉を聞いたセレスは突如吹き出した。

そして、突き刺さった単語から込み上げる笑いにひたすら堪えている。

「私、真面目に言っているんだってば!!」

「ご、ごめんごめん……ンフフ、フフ。」


§


 私は、彼女の依頼に同意しこの地下牢に居るが……

「ねぇ、どうやって彼を診ればいい?」

「牢の中に入って直接診てあげて。私が許可する。」

私が怪訝に嫌そうな顔をしているものの、彼女はそれを無視し牢の鍵を開け入るように促した。その音に、もちろん中にいるゲールもピクリと反応する。もう、溜息しか出ない。何とかしようと思えば何とかなる。だけど感情はそう簡単には追い付かない。あぁ、怖いな、嫌だなって感情だけが渦巻いて、動きが鈍る。もちろん、私の感情はここに居る全ての人間が感じ取っているだろう。

でも、引き受けたからには最後までやらないと。わずかな勇気を振り絞って扉に手を掛けた。

「お、お邪魔、しまーす……」

金属と金属が擦れるの音を響かせながら重い鉄格子を引きずる。そして一歩、鉄格子に足を踏み入れた途端に勢いよく飛び出してきた巨漢が私を掴みかかる様に両手を伸ばしてきた。

「ひゃっ」

私の右肩を強く掴み、私を鉄格子の中に引きずり込んだ。

「バカめ、俺に人質を寄越すようなもんだ。」

不気味な笑い声を上げながら両手の間にぶら下がる鎖で、私の首を締めにかかってきた。

確かに、彼の言う通り、ただ人質を寄越すだけ。だけど、彼は想像もしていないだろうが、大きな勘違いをしている。私は普通じゃないのだよね。

私は向かってくる鎖に対して風と水の命力を込めて、フッと一息を吹きかけた。迫ってきた鎖はバラバラと崩れ落ちた。想定通り断面は錆びて風化した。彼はすり抜けた鎖に驚愕の様子を見せる。そして、虚しくも鎖はダラリと垂れ下がる。

「人質は、嫌だな。」

振り返り、聞こえるように呟く。

「な、舐めやがって。」

驚愕から徐々に恐怖に変わる顔。顔は強張っているものの、力強く握りしめた右手を真っ直ぐ突き出してきた。だけど、これもまた無意味。ほんのチョットだけ、私の前に命力を放出し、層を作った。

私の十センチ程手前、その拳はピタリと止まった。彼は奥歯を噛み締め更に力を入れるものの、拳は先に進まない。一歩引き、両手で連続して殴りつけるものの、私の十センチ手前から先に進むことは無い。


 あんまり、怖がらせるつもりなんて無かったのだけど。ちょっと悲しい気持ちになり小さな溜息が出た。

「先ほど陛下が仰った通り、私はあなたを診に来ただけです。危害を加えるつもりはありません。」

と、言ったものの。やはりと言うか、彼はビビッてしまい腰が抜けてしまっている。全部防いだだけなのに。仕方ない、とりあえず普通に診てみるか。

まずは彼に近付き、胸に手を当ててみる。

「な、何をする気だ!?」

「少し黙って、集中しているから。」

ちょっと強めの口調で言っただけでビクリと反応する。


 意識を集中する。

 彼の魂の形を捉える。

 体の奥底に眠る命力の器たる魂を探索する。

 徐々であるものの、ぼんやりと形が見えてくる。


 ――…………あぁ、魂が、ひび割れている。


「彼、とても危険な状態ね。モンスター化する二歩程手前よ。」

彼に手を当てたまま振り返りセレスに伝える。すると背後から怯えた声が聞こえてきた。

「は、そ、そんなヒトがモンスターになるなんて。」

明らかに声色が変化している。完全に震えた声だ。

「人もモンスターになるのです。」

私が一言呟いた途端に、彼の顔が青くなっていった。それもそうだ、野生のモンスターは見ることはよくある事だろう。人がモンスターになるなんて普通は聞くこともないし考えることもないから。


 モンスターはとても悲しい生き物。命力の器たる魂が傷付き、壊れ、本来受け取ることが出来る命力を受け取ることが出来ず、常に命力の飢餓状態になっている生命体の事。常に飢餓状態になっていることから、温厚だった生物だとしても非常に凶暴な性格に変貌してしまう。常に何かを襲い、傷付き、決して消えることの無い飢えに襲われる。非常に悲しい生物。

モンスターは元々の生物名と別の名称を与えられる。例えば、オオカミがモンスター化し、強力な牙を持った場合はサーベルウルフと言う名前を与えられる。そして、人間がモンスター化した場合は、オーガ、つまり鬼の様なモノになると言われている。残念なことに、私は一度だけその姿を見て、討伐することになったことがある。


「なら、俺はどうすればいい。モンスターになんか、なりたくねぇよ。」

「大丈夫、大丈夫だから。」

小さく震える彼を宥め、彼の胸の辺りに手を当て私の聖紋リフェルズ・サインの力、”癒し”の力を放出した。私の手の平から淡い光が出て、その光は彼の体に溶け込んでいく。先程捉えた彼の魂の形がジワリ、ジワリと修復をしている。更に意識を集中し、命力を流し込む。彼の形が正常になっていくことが分かる。

これなら大丈夫だろう。私は一息つくと、ゆっくりと立ち上がり、セレスに一瞥した。

「もう大丈夫なのか?」

私が外に出たことを確認した彼女は、重い金属音響く鉄格子の扉を動かし、鍵を閉めた。

「えぇ。ただ、封印を解除して同じように力を使った場合はその限りじゃないわ。だって、原因は聖紋リフェルズ・サインだもの。」

「こいつが……」

彼は驚愕の表情を浮かべた。これは、そんなに危険な代物だったのかと。

「さて、もう一つ確認したいことがある。あなた、変な血だとかに縁があるかしら?」

「血……そういや、十年程前、親父がとんでもなく高い依頼料で受けた荷物に血が入った試験管があった。そして、それを飲んだ。」

とんでもない発言が出てきた。血を飲んだ。そして、それが十年程前。つまり、私が聖紋リフェルズ・サインの力に覚醒した年月と同じ程度で彼は覚醒したと言っている。でも、試験管の血、量は非常に少ない筈なのに彼は力を手にした。何故か。

「もう一ついいかな。もしかして、すっごい濃い味だったかな?」

「いや、そんなもんまで覚えて……」

彼の言葉が止まった。右手人差し指をコメカミに当て、思い出そうとしている。そして、アッと思い出したかのように口を開いた。

「確かに、濃かったかもしれない。そう、鉄を舐めたような味だった。」

「セレスちゃん、もしかしたら濃縮されているかもよ!」

私が一言発したら、彼女は横を向き顔を隠した。肩が震えている。笑いを堪えているなこれ。そして、彼女は大きく二度深呼吸をした。

「あなたの今後の事を彼女と話さないといけないから、ここで失礼させてもらう。改めて今の自身の状態を考えてみなさいな。」

ここを去るよう私に促すセレスはそのようにゲールに言うものの、彼はポカンと口を開けたままだった。嵐が一気に去った様な感じだろう。

そんな彼を放置し、私達はそのまま地下牢を後にした。

差し込む日の光が強く、まぶしくて仕方が無かった。


§


 執務室。

私達は、セレスの執務室に戻り一息ついた。やはり、地下牢に長時間居たためか時間感覚が完全にずれてしまった。既に、太陽は真上に昇って昼になっていた。道理でお腹が減る訳だ。

「さて、まずは彼の魂を治してくれて感謝するわ。この件に関してはユウナちゃんしか出来ないことだからね。」

「フフ、確かにそうね。」

私はテーブルの上の紅茶を一口含む。一仕事終わった後の紅茶が身に染みる。暗く重い空間に長くいたせいか、ただ座っているだけでも至福の一時だ。

「では、彼のことについて話をまとめておきましょう。」

そう言うと、彼女はノートを取り出し、ペンを掴んだ。


 私は、彼の容態と今後の対策について一つずつ話を始める。

一つ、今の彼の魂の状態は完治したと言える。

二つ、ただし、また聖紋リフェルズ・サインの力を無理矢理使うと同じように魂は壊れるだろ。

三つ、聖紋リフェルズ・サインの力の使い方を指導しなければいけない。きっと私が講師に適任なのだろう。

四つ、彼の血を採取して研究するといいだろう。今後、同じことが発生した場合の参考になるし、聖紋リフェルズ・サインの研究も進むから。尚、司法取引と言う形態で減刑するのもありかも。


 私が淡々と現状の説明、アイデアを淡々と語っている間、彼女は私の言葉を一言一句聞き漏らさないよう耳をピンと張りながらペンを書き走らせていた。

「成程ね、参考にさせてもらうわ。」

ノートをパタンと閉じて、彼女はこちらを見る。

「それにしても、本当に自爆寸前だったとはね。」

「えぇ、でも封印のお陰で何とか保っていたわね。カレル君のお陰ね。」

思わず笑みがこぼれる。何故だろうか、きっと彼が自分の力で恐怖を打ち勝ったからだろう。自分の事の様に嬉しいのだ。すると、彼女はまじまじと私の顔を見てきた。

「ん、何かあった?」

「ううん、何もないよ。」

どうやら、私の顔はまだ緩んでいたのだろう。


「それと、聞きたいことがあるのだけど。今回、ユウナちゃんが介入することは無かったよね。何か理由あったの?」

 あぁ、そんなことか。正直なところ、そんな深い理由でもないのだが。

「だって、”また、何か分かったら連絡するね。”って言ったきり、私に相談しなかったじゃない。それに、今回の件は自分たちで解決したかったんだよね? 何となくだけど、そう感じたの。」

彼女の口角が上がる。そして、何もかも見透かされていたかと、諦めの顔に変わっていく。

「ホント、何でそんなにも勘が鋭いのかね。」

半ば呆れている様だ。

「ま、確かに、今後の事も考えるとユウナちゃんに頼りっきりって言うのも問題でしょ? 私達の事は私達で解決できるようにしなくちゃね。」

カラっとした笑顔で彼女は語る。が、何処か彼女の顔には陰が見える。まだ、先行きの見えない不安と戦っているようにも見える。

「じゃあ、もう一つ言ってあげる。あなたは立派な女王よ。確かに賊の発生当初は怪我人も出たけど、それ以降は最小限に抑えて来たじゃない。何よりもアランド騎士団はあなたのことを慕っているわ。それはずっと見ている私が言うから間違いないよ。」

立ち上がり、彼女の傍に近付く。そして、俯き気味だった彼女の頭をポンと手を乗せ軽く撫でる。撫でられるのは満更ではないようで、ゴロゴロと喉が鳴る。

「あなたは、お父様の意思をちゃんと継いでいる。大丈夫。」

きっとだけど、彼女は即位してからずっと孤独に戦っていたのだろう。本当は、誉められたかったのだろうし、誰かを頼りたかっただろうし。そんな中、神になった私がいた。彼女にとって、数少ない素を出せる相手。即位したての頃はよく頼られることもあったけど、今ではその機会も減った様な気がする。その代わりに相談する機会が増えたような気がする。最初は距離取られているのかなと、心配はしたもののそれが続いている内に、自分で解決していきたいのだなと分かり心配は解消した。

すると、彼女はそのままギュッと抱き着いてきた。

「ねぇ、もうチョットだけこのままでいさせて。」

うん、と、そう言った後、彼女の髪を優しく撫でた。


§


 その後、ユウナ先生から賊のその後を聞くことが出来た。

一つ、首領は司法取引を受け、聖紋リフェルズ・サインの研究に協力することになった。

二つ、賊は騎士団の監視下の元、周辺の被害を与えた町村の復興を行うことになった。

「後、セレスからあなた宛ての手紙を預かっているわ。」

「僕にですか?」

彼女は小綺麗な封筒を一つ僕に手渡した。ご丁寧に、アランドの家紋の封蠟までしてある。

開封し、丁寧に折り畳まれた手紙を開封する。



――

 勇気ある青年へ


 此度は、そなたの勇気ある行動に我が国は救われたと言っても過言ではありません。

 一国の主として敬意と感謝の意を示します。

 あなたの勇気が末代まで語り継がれることを願います。


 追伸

 また、ご飯を食べに行きますのでよろしくね。


 アランド王国 女王 セレス=ウォード=アランド

                                     ――

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