「君がいなけりゃ意味が無い」〈こんぷ×マイ〉

こんぷ side


幼い頃、あいつとした約束。


2人で国を作るという約束。








その約束から数十年。


私は、その約束を叶えて、1人で、城のベランダに立っていた。



城下には、活気溢れる街が広がり、


すぐ近くには、どこの国よりも綺麗な海がある。


国を囲むように山が広がり、資源も沢山取れる。


国としては、最高の環境。





だけど、



本来私の隣にいるはずのあいつは、











今はもう、いない。







国を作る前の領土を巡った戦争で、私を庇って死んだ。




















2人で、



アイツと2人で、



この場所に立ちたかった。











『約束、叶えても………




お前がいなけりゃ意味が無いだろ…………』




当然、その言葉に、返事はなく。










まるで、返事の代わりだと言うように、



アイツの形見のペンダントが、私の胸元で、キラリと輝いた。

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