「好きの代わりに」〈まろん×りぃな〉

まろん side


「ねぇ〜…好きって言ってよ〜」


私のお腹に顔を填めながら、足をばたつかせている、恋人のりぃな。


この短時間で、何十回も聞いた言葉。





私は人より愛情表現が下手くそだ。


LINEなどでは素直に"好き"と言えるが、いざ本人を目の前にすると、恥ずかしくて何も言えなくなってしまう。


『……恥ずかしいからやだ』


と、顔を背けながら言うと、


「やっぱり、まろんは私の事好きじゃなかったんだ……あうぅ〜!!!」


と、可愛い唸り声をあげるりぃな。





"ちゃんと好きなんだけどなぁ………"




と思っていると、じんわりと濡れていく私のお腹と、ズビッと鼻をすする音。






泣き出したりぃなを落ち着かせるために、


『りぃな、ちょっと顔上げて?』


と優しく声をかける。



ゆっくり顔を上げたりぃなの頭を撫でながら、


柔らかい唇にそっとキスをした。



かぁ……っと赤くなる顔に手を添えながら、


『………これで、ちゃんと私がりぃなのこと好きだって分かってもらえた…?


いつも言えなくてごめんね、





大好き、愛してるよ



りぃな』



そう言って、もう一度、




甘い



甘いキスをした。

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