「私が息をする理由」〈まろん×りぃな+a〉
リラ side
『まろん先輩にとって、生きる意味ってなんだと思いますか?』
とある日の昼休み、同じ部署の先輩に何気なく聞いた。
すると、昼食を食べていた手を止め、今にも消えてしまいそうな笑顔で、
「大切な人を護るためかな」
と言った。
私たちの他に誰もいないオフィス。
何を言っていいか分からず、無言の時間が私たちの間に流れる。
薬指の指輪を見つめながら、愛しい人を見るような顔で微笑む先輩は、とても綺麗で
鬱くしかった。
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