リラ side

「姉さんは大丈夫だから」

「笑顔をずっと姉さんに見せてね」

寝る前に僕たちの頭を撫でながらそう言う姉さん。

姉さんは毎日朝早くに仕事に出て、夜遅くに帰ってくる。

姉さんの体が大丈夫じゃなかったのは、僕も幼い妹も分かっていた。

それでも無理して働き続けたのは、僕たちがいたからだろう。

両親が死んだ時、姉さんは

「あんた達は私が守るからね…」

と言ってくれていた。

そんな事を思い出しながら、隣で泣きじゃくる妹を抱きしめ、棺に向かって言う。

『僕たちの為に無理して、死んだら意味ないじゃん………

バカ姉貴…』

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