氷の玉と桑田さんゴメン


俺の目の前には、大ニワトリの骨だけが散らばっている。

俺は腹をなでなでながら「食った食ったと言った。


するとハシカンが立っていう。

「じゃあ、そろそろ疲れたので寝ますね。」


アルパ「そうしな。テンナは今日いろいろあったからねえ」


ハシカンの気配を察知して、クリープがハシカンに近づく。


(本当に頭がいいなぁ)


ハシカン「じゃあ、とりあえずアルパさん達がとった食材、私の奴のついでに冷凍しといてもいいですか?」


アルパ「ああっ、頼むよ!お化けキノコはいいから」


そういうと、ハルカンは自分がハントした

オークとアルパ達がハントした大ニワトリを

順に凍らしていく。


それを見て、アルパとナツパが感心するように見た。


ナツパ「やっぱ氷系の魔法が使えるのは便利だねえっ」


アルパ「本当だよ。私達は氷系じゃないからねえ。だから氷玉使ってるけど、氷玉も安くはないからねえ」


ハシカン「私が氷系の技を使えたのは本当にラッキーでしたね。

氷系だからハンターになったっていうのもありますし。」


そう言って二人の前で軽く笑った。

そして、一通り凍らした後に軽く手を叩いた。


「よしっ、一通り終わり!じゃあっ、おやすみなさい!!」


そういうと、クリープに背中からもたれかかるハシカン、そして次の瞬間!


「ぐーっ」


寝た!


「はやっ!」


あまりの速さで睡眠に入ったハシカンに思わず声を出してつっこんでしまう。


ただ他の二人のリアクションは特にない。

きっと二人にとってハシカンがすぐ寝るのは2人にとっては当たり前の周知の事実なのだろう。


そして河原で食事の河原を後片付けをするアルパ。その横でぼくはアルパに会話の中で気になってる事を聞いてみた。


「すみません?ちなみにさっき話してた氷玉って何ですか?」


「氷玉っていうのは、対象を凍らす事が出来る玉のことだ。オークとか大ニワトリとか取っても生だと運ぶ途中で腐るからな、だから冷凍して保存するんだ。さっきテンナが羨ましいって言ったのはもともとテンナが水系で氷の玉なしでも氷らせることが出来るからだ。」


そういうとナツパが自分の持っている袋から大きくてデカイ水晶を出した。


「どうだ?デカイだろう?しかも重くて、とてもかさばるんだ!」


「じゃあ、氷玉がいらないテンナは

ラッキーですね。」


「まったくだ。だからテンナが羨ましいよ!

こんな重い物を持たなくても獲物が冷凍できるんだから。しかも値段も馬鹿に出来ねえしな。」 


ナツパは頭をかいた。


そして食事の片付けを終えたアルパが話しかけて来る。


「でさあんたは明日から暮らすとこはどうすんだい。」


それを聞いて、初めて自分が明日からどう暮らすか、まったく考えて来なかった事に気づく。


「いやっ、分かんないです、、どうするんでしょう?」


(どこか泊まるって言っても、宿代もないしなあ、、ハシカンに頼み、、いやっ、そんな年頃の女性の子と一つ屋根の下なんて、、)


その瞬間、思わずハシカンの裸を想像してしまう、、


(ヤバイ、、なんか立ってきちゃった)


変な妄想でおっ立ててしまいそうな情けない俺にアルパが言う。


「住む場所がなかったら、場合によっては、うちに来てもいいわよ!ねっ、ナツパ?」


そういいアルパはナツパに同意を求める。

それに対してナツパは


「ああ、うちは子供もいねえし。兄ちゃんが

いいなら別にいいぜ。」


そう、いいニヤッと笑った。


「ナツパさん、、アルパさん、、」


ナツパさんの笑顔に、そして二人の優しさにおもわず泣きそうになってしまう俺。


こんな二人の優しさを前に勃○するなんて

とんでもない。そう思った俺は必死に中学の

時に一番ブスだった桑田さんの裸を想像し、頭の中ですでに裸のハシカンに上書きして勃○を抑えるのだった。


(桑田さん、、ごめん、、)











  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る