第13話

説明とシイを落ち着かせるために何万字書いたことか

ようやく落ち着き、説明を理解してくれた

僕らが硬貨を売りに来たことを伝えると現物を鑑定してくれるとのこと

その間は商品を見るなり町を散策するなりしてて構わないと言ってくれた

しかし僕らにはこの国の通貨の持ち合わせがない

そのことを伝えると


「それならいい話があるわ。発明のために助手や実験に協力してくれる人をそこら中で探しているのよ。それ相応の報酬が貰えると思うから中央広場の掲示板を見てみたら?」


鑑定は夜には終わると言っていた

この国の特色とも言える発明に携われるのは興味深い

何よりシイが乗り気だった


「発明って何かしら!もしかして大きなものだったり?それとも未知の何かだったりするのかな?すごい楽しみだわ!」


こんな具合だ

僕としてもお金が手に入りそれでいて僕がここに居たかもしれない痕跡を見つけられればそれに越したことはない

女主人に中央広場へ向かうことを伝え店をあとにした


車に乗り中央広場を目指す

その間町中を見る

程よく車が走っていて人も出歩いていた

衣服の店、食材の店、薬の店など商店も多くこの国が栄えていることが見て取れる

シイも窓から顔を出さないように景色を見て感嘆の声を上げていた


「いいなあ、いろんなお店があって。まあ起きる前のことなんて覚えていないんだけど。でもこういうの嬉しいな!ヒイも嬉しいよね?楽しいよね?」


(うん、嬉しいよ。安心だし安全だし、何より僕たちに対しての反応が優しい。)


読み取ってくれたシイがニコニコしてこちらを見ている

なんだか気恥ずかしい

正直に自分の思ったことを伝えるというのはこんなにくすぐったいものなんだろうか?

起きる前の僕もこう感じるのだろうか?それとも恥ずかしげも無くいろいろ伝えていたのだろうか?

そんなことを考えながら走っていると中央広場に着いた

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