Gentle rain

あの日…

幸せな夢と大きすぎる愛を遺して

あの方は一人静かにいってしまった


花びらを弾きながら

静かに降り続ける雨が

あまりにも優しすぎて

涙が止まらない…


綺麗すぎる想い出は

喪うと更に輝きを増して

残された者を縛り続ける


例え哀しみが消えなくても

残された者は生き続けなければならない


大きな喪失感と哀しみという名の重たい十字架を

心に抱えながら…


例え小さな幸せを手にしても

また喪うのではないか

という恐怖感と常に背中合わせ


いつかまた訪れるだろう

あの空虚感に俺が耐えられるのか

自信が全くない


もう二度と

自分にとって大切な誰かを

作れないのではないか

…誰にも分からない


雨は静かに降り続ける

どうせなら

この想いごと全てを

流してくれれば良いのに…


雨は何も言わず

俺の肩を抱くように

静かに降り続ける…

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る