第22話 レレレのおじさん

 この裁判ですが、御存じの通り、簡易裁判所から地方裁判所に移送となりました。


 さて、その裁判官は、誰であろうか?


 第一回口頭弁論期日の指定の通知を送達に行った際、書記官とこんなやり取りがありました。


私      ところで、担当裁判官は、どなたですか?

担当書記官  ****と言います。

私      あ、レレレのおじさんみたいな人ですね。

担当書記官  (苦笑)

別の書記官  下を向いて思わず吹き出していました。


 そのレレレのおじさん風裁判官(実際、言われてみればそういう風貌の方でした)は、後に広島地方裁判所に転勤になって、数年前に定年を前にして依願退官されているようです。

 まあその、お世話になっていたある先輩が、

 「****という、あのレレレの裁判官・・・」

などとおっしゃっていたので、私の周りでは、レレレの裁判官ということで通っていました。


 結局この裁判、レレレのおじさんの目の前でごちゃごちゃやりあうこともなく、終わりました。


 もっとも、このレレレのおじさん、簡裁の判決を受けた控訴審で、当たったことがありました。

 「こんな五月雨のような準備書面を出されても困ります、一回でまとめて出してください」

 とか何とか、言われた覚えがあります。

 その裁判、結局、控訴棄却で終わりましたが、その後も含めて、裁判目的は十二分に達しているので、まあ、いいでしょう。

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