第2話
それから20年
雪は地方に来ていた。それほど自分が住んでらところは地方だとは思わないものだ。
神奈川県の真ん中よりに生まれて、さほど地方という気がしないのかもしれない。
まぁそういうことで引っ越しをした。彼女が一人で特に必要というわけではなかった。昇進に有利に運ぶという概念がなかったのかもしれない。
彼女は長年付き合っている人と別れたいとそこまで思わないが、何か一つこの人ならというものが欲しかったのだ。
そんなことも忘れ日々の忘却の日々に埋没していた。今日は久しぶりに飲み会だった。仲間こちらで集めた仲間と酒を飲んだ。
「地酒が美味しよ」と言われ一杯が二杯に三杯になり少し良いが回ってきた。
よる10時を回ったところでお開きになった。家に帰るとパジャマを取りにクローゼットに入る。
そこにみかん箱があった。自然に開けるとそこには祖父の肩身が入っていた。
その中にサイコロと本が入ってる。その本とサイコロを取り出した。
七五三のときに買ってもらったモノだとすぐに察しが付いた。
パジャマを着る前に見つけたのが幸いなのか不幸なのか問題なのかわからない。
祖父が亡くなってちょうど半年前の今日15日である。
あの頃とは違い歳をとっていた。当たり前のことだが多少ボケてもいた。シャキとした部分は少しづつ消えていった。
それでも雪は祖父のこと甘い感じがすきだった。
亡くなった時には大泣きをしたことを覚えている。
その本とサイコロをダイニングテーブルに持ってきてその本に正面に座った。
ハードブックの本をなにも筋が入っていない本を未払いた。
本独特の匂いがすーと鼻をつく。
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