キャラ論を語ってみた。

竹槍

キャラ論

Q1.あなたの作品の中で、作者自身が気に入っているキャラを教えてください(複数可)


A1.「鋼の乙女達」の春本勇、「本日も全戦線に異常なし」のウシオ・アユミ、「今日もフィルガルズは楽しいです」のベリヤですね。



Q2.その気に入ってるキャラはどのようにして性格付けや肉付けをしていったのか、教えてください


A2.それぞれモデルとなった人物を参考に性格を固めました。

春本勇は作者自身をモデルとしてますし、ウシオ・アユミとベリヤが同一の人物をモデルとしています。

ちなみにその人は「鋼の乙女達」に登場する小野楓華のモデルでもあります。


だって高女子力で幼児体形の眼鏡っ娘で中二病兼ミリオタで優しくて面倒見がいいけど「かわいい子のふとももをスリスリするのは挨拶」とか言ってるロリコンという属性の塊なんですもん。



Q3.こういうキャラが必要になった! というとき、どういった設定から決め始めますか?


A3.まず他キャラとの関係性や戦闘スタイルとから決めます。

そうすると、性格や容姿等もそれに応じて決められるのでキャラを固めやすいです。


ただしイロモノキャラに限っては性格から決める事が多々あります



Q4.ライバル(敵)がライバルたりえる者としての振る舞いをさせたい……どのようにして作っていきますか?


A4.まず相手役とそのキャラの会話を考えてみます。

恨み言をぶつけ合うのか、互いに敬意を持って接するのか、はたまたバカ話をするのか。

そうやって二人の関係性をしっかり固めてからそれぞれ掘り下げていくのがマイ・ジャスティスです。


例を挙げると、まだ構想中の作品ですが、サブキャラ同士で、学生時代の悪友同士だったが主人公陣営と敵陣営に別れてしまったというコンビがいますが、「敵味方に別れても俺達の友情は変わらない」と言わんばかりに、主人公がトラウマ抉られて発狂してる脇で楽しく殺し合いながら冗談を飛ばし合うシーンがあります。



Q5.モブキャラのセリフや振る舞いについて、どのようなことを意識して書かれていますか?


A5.メインキャラの描写で描ききれない場の雰囲気などをそれとなく描けるようにして書いてます。


個人的にうまくいったと思っているシーンは、「本日も全戦線に異常なし」のアウグスティヌス沖海戦におけるルーシ艦隊司令部の様子ですね。

文字通りの全滅に近い大損害を受け、発狂して崩れ落ちる幕僚がいたり、オペレーターに当たり散らす将官がいたりと、いい感じに絶望感を出せたのではないかと思います。



Q6.本編中で出番は少ないけど、こだわって作ったんだよ! そんなあなたのキャラ、好きなだけ紹介してください。


A6.「今日もフィルガルズは楽しいです」の武器屋の店主AKさんです。装備選びで一回出ただけですが、あれで元は超がつく大物で主人公の人格形成に多大な影響を及ぼした重要人物です。



Q7.「こういうキャラの作り方がイマイチ分からない」というキャラ、教えてください。


A7.普通の感性や精神を備えたキャラが苦手です! 一見普通に見えても裏で病んでたりします。

私も周りも奇人変人揃いなもので、世間一般でいう普通の人がどういう感性や思考回路をしているかがよくわかりません!



Q8.他の方の「Q7」をご覧になって、「こう作るといいよ!」という一言をどうぞ!


A8.

ラクリエードさんの「ドヤ顔キャラ」

その自信の源となるものから設定を考えてみるといいかもしれません。出自によるものなのか、実力によるものなのか、努力によるものか、はたまた根拠がないのか。

そこが決まると発展させやすくなるのではないでしょうか?


ミヤシタ桜さんの「異世界転生キャラの差別化」

おっしゃるとおり、最強か最弱(実際に弱い訳ではない)かで二極化しています。

私も転生ものではないですが、似たような傾向にあるVRMMOもの、「今日もフィルガルズは楽しいです」という作品を執筆しているのですが、主人公のハンバードは「強いけど強すぎない」くらいの半端な強さにして差別化を図っています。

効果が出ているかはわかりませんが、一年半もプレイし続けている主人公が初心者相手に手こずるVRMMOモノは他に類を見ないと思います。

また彼はヒロインの表情を正確に読み解き、その心中をかなりの精度で推察出来る驚異的な敏感さの持ち主でもあります。


鬼無里 涼さんの「ギャグキャラとモブキャラ」

私も正直なところ、ギャグキャラはどうしてもイロモノキャラになってしまって得意ではないのですが、変に面白い事を言わせようとせずに、オーバーリアクションをするくらいが扱いやすくてちょうどいいのではないかなと思います。

モブキャラについてはあえて少し詳細な情報をくっつけることで、「生活感」とでも言うようなものが出て、ただの舞台装置ではなく作中世界に生きている存在となれると思います。


マレー・筆人さんの「王道で純粋なヒロイン」

例え戦闘能力が高くとも、「この子やっぱ主人公がいないとダメだな」ってなるような心理面の弱さを書くと王道っぽさがでるのではないかなと思います。

またヒロインだけではなく、主人公にもまた心理面の弱さを持たせ、互いに心の拠り所となるような、そんな絆を感じさせる描写があると普段の様子が多少アレでも王道で純粋に見えてくると思います。


椛島康介さんの「一般市民」

私もそう言った一般人を書くのはあまり得意ではないのですが、強すぎず弱すぎない程度の個性を持たせてみてはいかがでしょう。あくまで一般市民の範疇で、印象に残るキャラを作れると思います。


山本正純さんの「異世界っぽいキャラ(獣人キャラ)」

獣人キャラは、ケモ耳や尻尾などの見た目のだけでなく、能力や習性などを工夫すると一気にそれっぽくなっていきます。

ネコ科の場合は手の甲を舐めて毛繕いをしていたり夜目が利いたりなど、イヌ科の場合は鼻が効いたり上下関係に厳しかったりなどといった感じです。


負け犬アベンジャーさんの「女性全般」

私も、書く女性キャラが当たり障りない無難なキャラか曲者かの二択になりがちですが答えさせて頂くと、前面に出さずとも小物を多く持ち歩いていたり、ちょくちょく髪の乱れを気にしたりなど、細かいところに女性っぽさを仕込むと、癖のあるキャラでも女性らしくなるのではないでしょうか?


鬼 夜宵さんの「萌え属性の女性」

狂った要素のない女性が書けないとの事ですが、まず狂っててもいいので女性キャラを作ってみて下さい。そしてできたキャラの狂い方をどんどんマイルドにしていってみて下さい。

殺人鬼ならSっ気がある、ヤンデレならちょっと暴走気味といった程度まで抑えれば萌えることも出来るようになってくるのではないでしょうか?


大創 淳さんの「完璧なキャラ、コンプレックスのないキャラ」

そういったキャラは、他者からの嫉妬や周囲との感覚の違い、人の良さゆえに悪意に鈍感といった、欠点がないからこそ生じる歪みや隙を題材として描くとよいのではないかと思います。


長月そら葉さんの「自分の年齢とかけ離れたキャラ」

確かに年齢の離れたキャラは書きにくいですよね。私は身近な人物をモデルにするケースが多いです。父親とか祖父とか恩師とか。

身近な人物でなくても好きな作品の登場人物等、まずはいい感じのイメージ源を探すのがいいと思います。


朝斗まなさんの「葛藤の中生きるキャラ」

葛藤を乗り越える為には、その為の原動力となるものが必要です。そこさえしっかりと固められれば、乗り越えるプロセスも乗り越えた先の道も自ずと見えてくると思います。

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キャラ論を語ってみた。 竹槍 @takeyari

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