第18話 傭兵ハンターギルド

町はそれなりの賑わいを見せていた。

そう言えばいまだにこの世界のお金を持ってない…

いっそ使わない課金装備を売り払えば…

「何か悪巧みしてる顔してるけど、課金装備を売り払おうなんて僕が許さないよ?

それに僕が許したとしても君自身納得できるのかな?課金装備で得たお金で強力な店売り装備を買う…そんな事して難易度下げる事になっても君は心からこの世界を楽しめるのかい?」

くっ…また運営がなんか言ってる…完璧屁理屈である。でもそんな屁理屈でも確かに私の心に傷をつけるのは充分なわけで…言いがかりだってのはわかっていても自分のプライドがそれを許してくれない。

なんとも難儀な性格に生まれてしまったものである。

『わーかーりーまーしーたーよー…課金装備は売りません。」

と、なると魔物素材か?ゲームでは普通に買取してくれてたけど…現実のここでインベントリーからキマイラとかオーガだして普通に買い取ってくれるんだろうか…

オーガ程度で10人必要なのを私一人で売りに出して怪しまれないだろうか…

いあいあそもそもな話魔物素材の買取をしてる店で売ることになぜ誰が倒せるかとかの話をしなくちゃならんのだ…誰が倒したにせよ素材を買い取ればいいだけじゃない。何でこっちが気を使わなきゃいけないのだか…まぁとりあえずキマイラはもう少し置いておこう。

えーと…傭兵ハンターギルドはどこだったかな…

あったあった…

カランカラン…

扉を開けると呼び鈴が鳴った。

中には何人もの傭兵がいた。

「これはこれはお美しいお嬢さん何か依頼ですかな?」

傭兵の一人が私に声をかけてきた。

ふむ…見所のあるやつだ…私のことを美しいと言ったから

仮にこのあと喧嘩吹っかけてきてもとりあえずすぐ殺すなんて事はしないであげよう。

「うーん…依頼といえば依頼になるのかしら?オーガを…」

「なに!?オーガが町の近くに出たのか!?それは大人数集めなきゃならねぇ大きい依頼だな。」

「いあ…違うの…オーガの解体と素材の買取をしてほしいのだけど…場所はここでいいのかしら?」

「え…」

男は少しあっけにとられた顔をしている。

「ロキ様が質問しているのです!迅速に速やかに明確に答えなさい!」

ユリシアが男に脅迫まがいな詰め寄り方をしている。

あれぇ…ユリシアちゃん?君性格変わってない?私の事に関してちょっと好戦的過ぎない?

「えーと…お…おぅ…まぁなんだ…解体場は隣の部屋だが受付はここでやっているよ。」

「そう…ありがとう」

私は受付にいくとオーガの死体を出した。

現場が凍りついた。

「これを解体して売りたいんですけど」

「は…はい!」

そして受付嬢は手続きをするために一旦奥の部屋に入っていった。

するとその隙を見て…さっきとは別の男が話しかけてきた。

「へへ…お嬢ちゃんが代表で…おつかいかい?あのオーガを狩ったメンバーはどこにいるんだ?」

ふむ…一見ただの質問にも聞こえるしここで殺すのも問題だしただ話しかけてきた人まで殺してたらキリが無いしな…でもこいつからはなんか下心が見えるというか…怪しい…一人でほかの人たちが倒した魔物の引き換えに来た子供だと思って換金後奪おうとしてるとか?いろいろ邪推ばかりしてしまうな…塩対応するか子供の振りをするか…どっちにしてもトラブルになりそうな…まぁ塩対応は100パーセントトラブルになるし私が塩対応しなくてもユリシアが勝手に塩対応しそうだしここは私がバランスを取って…

「いないよ?そんな人たち…私たち二人で換金に来たの?ダメかな?」

うぅ…ちょっと背筋に冷や汗かいたよ。自分の子供演技に…

そしてやはり男は怪しげにニヤリと笑い…また顔を作って

「そうかい…気をつけて帰れよ!無事にこの町から出られるといいな!へへ…」

なにやら含みのある言い方をして男は去っていった。

そしてその後を数人の男たちもついていった。

最初に話しかけてきた男の傭兵はその様子に苦虫をかむような顔をしていた。

あれ?もしかして最初の男の人結構いい人?これから起きる事を想像して心痛めてる?

まぁまだわからないや…

何が起きるかわからないけど、とりあえず受付を済ませようっと…

うふふ…私は子供だからこれから何が起きるかなんて

なーんもわからないけど…

あはは…楽しみだなー…

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