第4話 見た目は大事

世の中には得てしてどんな理不尽でも我慢しなければならない時があると思う。

多分…今がその時なんだ…

そうよ…仕方ないじゃない…現状これが最強装備なんだから

生きるか死ぬかなのよ?格好なんてこだわってられないわ!

それこそもしそれが一番最高効率なのであるなら私は裸でだって戦ってみせるわ…

たぶん…

いあ…うん…きっと…

『なーんか脳内で言い訳してそうな顔してるけど現状の最強装備は課金装備だからね?生きるか死ぬかなんだから課金しちゃえばいいのにしないのは君の判断。君の性格。見た目に頓着しない君自身のずぼらな考えが決めた事…女として終わってると言う事実はどんな美辞麗句ならべても言い訳にならないよ?』

ザクッザクッ!

うぅ…痛い…うるさいうるさい…脳内で正論言うな!

耳ふさいでも聞こえるから余計にタチが悪い。

「あんた卑怯よ…こっちの見えない所から観察して言いたい放題…あんただってきっと欠点だらけのくせに見えないからなんか精神的に対等じゃないのよ!姿現しなさいよ!」

『はぁ…まぁいいですが…どうしようかな…うーん…じゃぁこのキャラでいいや…』

運営の男がそう言った瞬間目の前に光が集まり小さな妖精が現れた。

「いやぁ僕昔から冒険の補助をしてくれるフェアリーとかが出てくる話好きだったんだよねー聖○伝説3とかみたいな…」

と…目の前の妖精が喋りだした。

「もしかしてあんた運営?」

「そうですよー当たり前じゃないですか…この世界のフェアリーが人間に話しかけたりするわけ無いじゃないですか。少し考えればわかるでしょうに…」

姿を現してもいちいち小うるさいやつである。

まぁいいや…相手しても仕方ない…

とりあえず…

ズガシャーーン!

一発殴っとこう…

破壊神の斧をテニスラケットのように持ち替えて平たい部分でフェアリーを殴り飛ばした。

見た目がピコピコハンマーとは言えハンマー部分で叩いたら実際は斧だから切断しそうだったので

流石にグロいのはごめんなので平たいところではたいた。

「な…な…な…なにをするんですか!?あたまおかしいんじゃないですか!?」

「お前に言われたくないわ!いきなり拳銃で人を問答無用で撃つような奴に容赦などするか!これでおあいこよ!」

「ぐぬぬぬ…確かに…」

「それにちゃんと刃のないところでやったんだから私のが優しいわ!」

「とは言えこんな可愛い姿のフェアリーに対して躊躇なく武器を振り回せるその悪辣さ…確かにあなたならここを突破できるかもしれませんね…」

「中身があんただとわかってて躊躇などするわけないでしょ」

「いあ…普通はそこはアニメでよくあるシーンで『彼と同じ顔をしてるから攻撃なんて出来ない…』とかならない?」

運営が馬鹿な事を言っているのを無視して私は戦いの地に向かった。

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