第3話 インベントリーの中と懐かしきそれ…

さて…大見栄きって課金拒否したけど、どうするかな…

現状私の手駒はインベントリーに入ってる訳のわからないアイテムたちとプレイヤースキル…あとはゲーム通りの設定なら敵の弱点は知り尽くしてるということくらいか…

とりあえず、インベントリーの中を確認してみよう。

クリスマス限定サンタ帽子防御力1…気休めにもならない…むしろリアルになった分戦闘の動きの邪魔になりそう…

伊達めがね防御1魔力1…ダメだ…ここを突破するのはこれじゃない…

なにか…なにかないか…考えろ…

あ!これは…


邪神の全身鎧

適正レベル400

防御444

敏捷444

〈詳細を表示する場合はここをタッチ〉

破壊神の斧

適正レベル400

攻撃444

魔力444

〈詳細を表示する場合はここをタッチ〉

なっつかしぃー…

強力な武器を見た目合成して

ゲーム内仲間とあそんだっけなぁ…

なんと合成したかな

詳細見てみよう


邪神の全身鎧

適正レベル400

防御444

敏捷444

〈詳細〉

見た目⇒猫耳スーツ

破壊神の斧

適正レベル400

攻撃444

魔力444

〈詳細〉

見た目⇒ピコピコハンマー


うぁぁ…なんてものと合成しちゃってるの…過去の私…

さっきから黒歴史が私の命狙ってるんだけど大丈夫?

私まだ生きてる?生きてるよね?

まぁいいや…どうせこれも装備はしない…てか出来ないし…

今は目の前のことを見よう…

あれ?でも装備できないってどういう事だろう?ここ今現実だよね?

無理やり装備してみたらどうなるんだろう。

てかよく見たら説明がおかしい。適正レベルってなんだ?

ゲーム時代はそんな言葉なかったぞ?

装備可能レベルならあったけど適正レベルってどういうことだ?

とりあえず装備してみるか


名前 草壁草子

レベル 1

職業 無職

HP 25

MP 38

腕力 5

体力 5

魔力 5

敏捷 5

邪神の全身鎧

適正レベル400

防御44

魔力44

敏捷44

〈詳細〉

見た目⇒猫耳スーツ

破壊神の斧

適正レベル400

攻撃44

〈詳細〉

見た目⇒ピコピコハンマー

所持金0ギル

現金58670000円


おお!100分の1ステータスか。

悪くない…悪くないぞ!

これならなんとかなるかもしれない…

かもしれない…

ほぼ全ての攻撃を回避し無駄なく攻撃を当てれればの話だけど…

出来るはず。

本当に?ここは現実だよ?当たれば重症…二度目はないよ?

あぁ…ダメだダメだ…考えるな…くそ…のどが渇く…

手が震える…呼吸が乱れる…口元が弧を描く…

……

え?私わらってる?

生きるか死ぬかなのにハードモードなゲームに喜び楽しんでる?

ははは…どうかしてるわ…私…

でもこれくらいがいい。

これそこがゲームだと思う。

やってやる…

「ねぇ…運営…もしこの装備でここを生き延びて…帰れたら私の名前を変更してくれない?それくらいは出来るでしょ?流石にここで生きるのにこの名前は酷すぎる…」

『まぁ…それは構わないけど最初だけだよ?でも…君…ホントにその装備で戦うの?正気かい?』

「うん…死ぬかも知れない…でも今の私…この状況に燃えてるの…自分でも馬鹿だってわかってる。だけどやってみたい…このギリギリの戦い…」

『いあ…そうじゃなくて…まぁ…君がいいならいいけど…その格好は流石に…』

「…え?」

そう…そこにはピコピコハンマーを持ちながら

笑い熱く異常な事を語る猫耳スーツの危ないバトルジャンキーの変態がいた…

  • Twitterで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る