向こうへ

赤い朝日に輝く


君の髪


手を透せば一層煌めきを増す


茜色の空に手を翳し


煌めく光を噛み締めるように


目を瞑る


生きる重みに


潰されそうとしている僕


側で微笑む貴女


小高い丘の上で


囁く僕の声に


ただ微笑み、頷く君


潮風が二人の間をすり抜ける


空にはアポロンに羽を焼かれたイカロス


美しい声で泣いていた


さぁ、行こう


誰も二人を知らない世界へ

白く染まった君の手を握り

僕らは歩き出す


まだ見ぬ光を求めて

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