第2話

 梅雨。雨は嫌いじゃないけど、小雨ならちゃんと降ってくれた方がいい。それは、なんとなくだけど。

 今日は小雨。中途半端やなぁ。

そう物思いにふけっていると、千早が来た。「何見てるの?」

「ん?、いや、小雨よりもっとちゃんと降ってくれた方がいいなって、」

千早は幼なじみで、親同士も仲がいい。

そして、ずっと追いかけてる。ずっと、、

「ふ〜ん。私は晴れの方がいいけどねっ」

「そりゃぁ、俺だってそうだよ。」

「それも、快晴!」

雲ひとつない、澄み切った青空。そんな日は最近なかなかこない。


 千早はいつも、スポットライトを浴びているように、華美なオーラを纏っている。光が有れば影がある。僕は影。趣味は読書。根っからのインキャだっだ。でも、千早が近くにいてくれたおかげで、この一年は少し自分らしくいられた。少しは明るくなれた。気がする、、、まぁ太陽の反射で光っているようなもんだ。そんな太陽の光に気づいた時、矢印が向いたと思う。


 それが恋だって気づいた時、なんか自然に話せなくなった。今では、慣れたかもしれないが、不自然だった気がする。そして、段々と裂けられるようになった気がした。一言、言っても軽く流された。手渡しでいいものを、誰かを経由して渡された。そんなことばっかだった。僕と千早の間に大きな壁が作られていた。レンガ造りの立派!ってよりは、、、鉄筋コンクリートでできた、そんな壁だった。

高校生のあるある、友達に好きな人がバレるとすぐ「告れよーー」って言われる。

まさにそれだった。

でもさ、振り向いてもらえるかなんて分からない、振り向いたとこで僕を見透かすような返答しか返ってこない気がする。そんな僕にとっては色々気まずい、あいつにとっては、、、、、(まぁ、分からん)な日々が続いていた。

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