第28話

「……ありがとう、ミリーナ。おかげで落ち着いた」


「んぅ……私は尚更落ち着きがつかなくなってしまったが……」


人には到底語れないことをした珠希とミリーナ。ミリーナがいい女過ぎてしまい、また大人のお姉さんの魅力をしってしまった。


沼は深い。


「……もう、ミリーナなしじゃ生きられないかもしれないな」


「何を言っている。それはわたしも同じことだ」


ミリーナは珠希へ腕を伸ばす。意図をくみ取った珠希はその腕をつかみ、ミリーナを抱き寄せた。


「……安心するな」


「そうか?ま、君が好きならいつでもこうしてもいい」


「一日に五回は頼もうかな」


「そんなにか?ま、私は嬉しいから別にいいが………そろそろリリアも構ってやってくれ」


「……いいのか?」


「もちろん、私は、ただ君に愛してもらえるだけで、嬉しいんだ」


「………っ!」


ミリーナのセリフが珠希へクリティカルヒットした。


「……決めた」


「む……むむ?」


珠希は少し身をかがめると、左手はミリーナの膝裏へ、右手は背中を支えるようにすると、そのままミリーナを抱き抱えた。


「ミリーナ。俺と一緒にいてくれ。これからも………」


「……………………む!?」


珠希に抱えられたミリーナは今までで見ないほどに頬を赤らめさせた。


「た、珠希くん!それは……プロポーズか!?」


「あぁ」


「~~~っ!!」


ミリーナは勢いよく珠希へ抱きつく。


「……いいのか?」


「お前じゃないと嫌だ」


「……これでも何百年生きてるぞ?」


「何を今更。歳上ばっちこいだ」


「……そうか」


ミリーナは、自ら珠希の口へ唇を押し付けた。いつもはされるがままだが、ミリーナは自分からキスをした。


「……エルフのキスは特別な物だ。もう2度と、離すなんて言うなよ」


「安心しな。逃げても捕まえてやるよ」


「……それは、頼もしいことだな」


そして珠希はミリーナを抱えたまま割り当てられている部屋へと転移。そしていつものようにリリアのダイナミックなお出迎えがーーーー。


「珠希様……物凄い男らしいです!かっこいいです!」


「いいなぁミリーナさん……私も言ってもらいたいなぁ……」


「珠希様……私は、愛してくれるなら何番でも……」


ーーー珍しくなく、オスクロルによって設置されている投映魔法(録画再生付き)をリリア、美波、ルシフェラの三名が食い入るように見ていた。


「………リリア?それに美波も、ルシフェラまで……どうした?」


当然、三人が何を見ているか分かるはずもなく、普通に声をかける珠希。ミリーナを下ろす。ミリーナは直ぐに珠希の腕を抱いた。腕が素晴らしい双丘に埋まった。


「……!珠希様!」


「っ!お、おう……」


今までに無いスピードで抱きつかれ、少し体勢を崩ーーーーーす前に、ルシフェラが珠希の後ろへ転移してそのまま抱きついた。


「…え、えっと……えい!」


そして、残った美波が珠希の左腕へ飛びついた。


これにて、前にリリア、後ろにルシフェラ、右にミリーナ、左に美波と珠希に堕とされたハーレムが揃った。


(……なんだこの素晴らしい状態は。死ぬのか?俺この後死ぬのか?)


極上のムチムチとぷにぷにを味わう珠希。その顔は、到底人に見せられないほど気が抜けていた。


「珠希様!私も!私もずっとお傍にいてもいいですよね!」


「あ、あぁ。そりゃあこちらとしては願ったり叶ったり……というかお前も俺のそばにいろ」


「きゃあぁぁぁぁぁ!!」


黄色い歓声を上げて更に強く珠希へ抱きつく。珠希のお腹ら辺でリリアの素晴らしいものが形を変える。


「珠希様……私も、お恵みを……何番目でもいいので……」


ルシフェラが耳元でボソボソっと呟く。


「当然、お前もずっと傍にいてもらう」


「……ありがたきお言葉……」


ギュムッと背中に押し付けられてる物が更に押し付けられた。


「……ふむ。珠希くん……いや、旦那様。私にももう一度……」


「お前は絶対に離さない」


「……嬉しい」


「……その、珠希くん……」


「……あぁ、美波も。例え死んでもそばにいてもらうからな」


「……っ!私、もう死んでも……」


こうして、珠希の部屋で砂糖ダダ漏れ空間が出来上がった。そして、一方その頃。これを仕組んた魔王オスクロルはーーーーー。


「……あ、ベルセルク?悪魔領って挙式に相応しい場所あるかしら?ーーーーそうそう、珠希くんとリリアちゃんとかミリーナとかのーーーーうん!お願いね!」




ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー


な・ん・だ・こ・れ(思わぬ事に作者さえも驚愕した)


途中でもういいやーって感じで勢いでやりました。だが後悔はしていない。


クソっ、珠希、そこ変われ。

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る