第18話

「………いてぇ」


「た、珠希様…大丈夫ですか?」


 美波に思いっきりビンタされ、赤くなった頬を痛いの痛いのとんでけーとするリリア。ぶっちゃけそれだけで癒されている。


 珠希の頬を平手打ちした張本人は今も物凄い形相で2人を見ている。まぁ主に睨んでいるのはリリアの方なのだが……。


「………痛いな、うん。しっかりと回復したようで良かった」


「………なんか言葉をかけられて嬉しがる自分が悔しい……なんてチョロインなのかしら私……」


 はぁ……とため息を着きながらも珠希の隣へちょこんと座り込む美波。ちなみに、ミリーナは珠希の後ろから抱きついている。


「………ちょ、一旦ミリーナ離して」


「断る。ふふっ、こうやって1度、キスされた後からこうやって見たかったんだ……あぁ……これはいいものだな」


「ぬぐっ……少し苦しい」


「むっ、それはすまない」


 腹に回されている腕の力が弱まり、ほっと一息を着く。


「………珠希くん」


「なんだ美波」


「……あのねぇ?別に珠希くんがまぁ誰彼構わずキスするのは構わないよ?私ももう割り切ったし…でもさ、さすがに手を出すのが早すぎじゃないかなぁ!」


 忘れているだろうが、珠希はこの世界に来てまだ二日である。そして珠希に引っ付いているこの世界の住人は二人。そして、ヤッたのは1人である。


「特にそこのえっちな人!」


「………私ですか?」


「あなた以外に誰がいるんですか!そんな女の私でさえ見てて恥ずかしがるようなえっちな格好!」


「仕方ないんです!これが夢魔サキュバスの標準装備なんです!」


 むにゅん!とこれみよがしに胸を珠希へ押し付けるリリア。珠希はちょっとびっくりしたが、まぁ役得なので黙って堪能することにした。


「ぐぬぬ………おっきい…」


 自身の胸に手を当てて悔しげにリリアを見る美波。リリアはドヤ顔で見つめ返した。


「……大丈夫だ美波。別に女の価値は胸で決まるわけじゃないぞ」


「今の珠希くんに言われたくないわよ!」


 ごもっとも。


「………ま、話は色々とそれたが、一先ず美波だけは無事で良かった……他のみんなは?」


 一応美波を救う前に、知識の魔眼でクラスメイトの状況を確認しているが、やはり、実際の様子は聞いておきたい。


「………まず、あっちに転移してからのことを話すね」


 美波はポツポツと人間軍の所へ転移したあとのことを話した。


ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

話の流れ的に短くなってしまった………。

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