第1夜
私は未だに受け止めれてない
私の大好きな“彼女”が……
私のことを好んでくれたはずの“彼女”が……
「…………」
思い出すだけで涙が溢れてくる
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『……貴女のこと……嫌いだわ……』
彼女はこちらを見ながらそう言った
『えっ?』
『……だから……もう関わらないで……』
それだけ言って彼女は後ろを振り向いて去ってしまった
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私はあの時からその言葉を受け止めきれず、“彼女”がいつも居たこの場所で、“彼女”がいつも見ていた夜空を眺めていた
「大丈夫?」
同じ部活の親友が声をかけてくれた
「……大丈夫じゃない……」
「……そう……部活のことは気にしなくていいからね」
「ありがとう……」
私は軽音部に所属している
たまにオリジナルの曲も作っていて、学校の中ではなかなかの好評だったりする
私はボーカルをしているが、今は……
「…………」
「……声の調子……どう?」
「……ごめん……」
「謝らないで……」
そう、私はショックからか声が上手く出なくなってしまって、出ても涙声で、歌えなくなってしまった
「……“彼女”も何処かでこの星空を見てるのかしら?」
親友が私のことを気をつかうように言ってくれた
「あの娘は……星空が好きもの……
きっと何処かで私達と一緒のように見ているわ」
私は遠くの星を見つめながら“彼女”と初めて出会ったときのことを思い起こした……
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