第30話
友達づくり⑤(恋ばな皆無)
そして私はパロディ同人誌の準備号を作った。フルカラーコピー表紙本文オフセットのそれは20冊刷るのに三十万円はかかった。でもそれは、2本の小説が完成したお祝いでもあった。だからゲスト様に配って残った在庫もよろずで、無料配布するか?と考えていたのだ。それを今持っているのは拉致犯罪者のミヨシトオル達で、それも私のアモーレの1部だ。そうして短大を卒業した私は常に一緒に居た独り占めしていたみきちゃんと疎遠になるのだが。 私には難しい友達作りが、世間を知っている彼女には簡単な事だろう。何の心配もせずに、彼女の旅路を祝った。そうして私は企業に就職するのだが、就活が下手くそな私は、中々就職先が決まらなかった。
求人票が着ていた先輩が頑張って働いていたある企業が、〆切は過ぎて居たのだが、私の琴線に触れた。だから本当に偶然だったのだが、それは父のダチの親族の会社だった。縁故にしようか?と喜ぶ父に逆らい、仲よしな関係を内緒にしてもらって面接を受けるのだが、相手方は知っていた。だけど縁故はずるいと頑なに思った当時の私は「縁故ですか?」と聴いた。お人柄決定だよと、人事課の課長は私の不安を払拭してくれた。学生時代に力をいれた事を聞かれたので、文芸部で冊子を分担で協同で成し遂げたことが楽しくてたまらない事や好きなアニメは「ドラゴンボール©鳥山明」で好きな小説は「帝都物語©荒俣宏」ではなく脳の調子が悪くスパークが読めてない「ロードス島戦記」だと答えたからだろう。イラストの出渕裕先生を超尊敬していたし、先生の「機神幻想ルーンマスカー」が私のファイトの源だったから、まあいいかと思ったのだ。そして桜を咲かす事に成功した私は、同じ時期に高卒の女子がやはりお人柄決定だという運命に導かれるのであった。その彼女は、みすずちゃんといった。新人研修の時から仲よくしていた美少女が山口に配属が決まりお別れとなったので、明るくて気が良い、みすずちゃんとみきちゃんと一緒にランチタイムを過ごす事になる。短大卒は、高卒の給料と同じだったから私達は対等に話が出来た。それも、私にはめずらしく顔で選ばないツレだった。 今、図書館司書になった、みきちゃんと もっと趣味の話をしとけば良かったと後悔しているが、私はオリジナリティ(コアコンピタンスとも言う)を守り漫画を描き上げる為に、彼女みすずちゃんのリアルばなばかりを望むという変な関係になったが、亡き母と同じ誕生日だったので、母と話していたお悩み相談でいいやと彼女に甘えるのであった。
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