ティナside

ベッドから動けない私はそばにユノがいないことを寂しく思いながら目を閉じた


私は確か誓った彼と一緒に生きると。


だからこそユノには黙っていることがあった


私に残された時間をユノと一緒に笑って過ごそうとそう思っていたはずなのに


どうしてか別れが辛くあのことを私から告げることはしなかった


だからこれは…呪いの進行を早めてしまったのは私への罰なのだと受け入れようとしていたのに


どうしてユノは私を救おうとするの?


こんな嘘つきな私を


それでも許されるのなら…私を助けて…



「…大丈夫ですか?お嬢さん」

そっと声をかけたのは血の契約を交わしたザクだった


「ふふっ…少し薬が効いたのでしょう。動かなければ何も問題ありませんよ」


「少し辛そうに見えたので」


「ユノに…しばらく会えないからかな?…」

なんてザクに言ってもどうしようもない

こうなってしまったのはすべて私の自業自得なんだから

「それより、私の警護退屈でしょう。妹さんに会ってきたらどう?」


「いえ、カミラにはもう事情は話してきました。”頑張ってお姫様を守ってきて”っていわれました」


「ふふ…優しいのね。…ゲホッゲホッ」


「お嬢さん!!」



「平…気。それよりもそろそろ東にはつく頃じゃないかしら」


私は式神を握っていたので慌てて止められた

「って何してるんですか!?」


「何ってユノに連絡してるの」



「だ、ダメですって!ちゃんと寝ててください。じゃないと殺されます俺が!」



「心配性ね…」



「貴女だけには言われたくないと思いますよザク殿も」


「あ、イアン…」


彼も氷の国にいたが後続の馬車に乗っていた為クロードの加護がなかったのだろう

少し遅れて城に戻ってきた

「倒れたと聞いていたのですが思ったより元気そうですね。」



「ご心配をおかけしました…」


「いえ、こちらも体調面を配慮できなかったことを申し訳なく思っています」



「今ユノとクロードが泉の水を取りに行っています。その帰りを待ちましょう」



「その…東と西の泉のことですね。集めた後特殊な方法で薬を作ると伺ったのですがアナ様はどのように作るのかご存じなのですか?」


「そうだね…起きていられるうちに書き留めておくから代筆をお願いできるかしら」


「分かりました。彼らが戻った後それを作ります」


必要な材料、器具

水以外で必要な物

それを作る手順をイアンに代筆させまとめた物を見せてもらった

「…以上です」


「…これでお願いします。」



「かしこまりました。それからレオン殿からこちらを預かっております」



「…式神。」



イアンが渡してきたのは今や彼との連絡手段にもなっている式神だった


「確かに受け取りました。私は少し休みます」


「えぇごゆっくりされてください」


そういってイアンは部屋の外へ行った




ユノ…無事でいてね

そうつぶやいた後私はまた眠りについた


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