第2話
「俺の婚約者の意識が戻らない。呪いを解くために泉の水が欲しい」
「あぁ、儀式をしたんだってな。寿命が縮まることをよく行えたもんだ」
その言葉に引っ掛かりを覚えたがそれよりもここへ来た目的の方が先だ
「それで泉は…」
「…この国の守護者を認めさせたらくれてもいい」
「…守護者?行きがけに聞いたがそういえば守護者ってなんだ?」
「この国の守護者。お前たちの言うところの龍みたいな存在だ」
「龍だって!?」
「安心しろ、紫龍はお前たちの龍とはまた別問題だ。それに守護者って言っても紫龍が認めた獣人の子といったところだ」
「な、なんだ…」
「紫龍に育てられたその子は強靭な肉体を手に入れた」
「…強靭な肉体…?」
「この灼熱な環境下でも繊細な動きをし外敵から守ってきたのだ」
「もし、泉の水を分けてくれと言ったら?」
「紫龍の涙で造ったその泉だ。よそ者にそもそも分けるはずはないが、仮に分けてもらえるとしたら彼と力比べをして認めさせる必要がある」
俺はここで立ち止まるわけにはいかない
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