エピローグ 三雲、居座る

その後、、、


勘十郎はほてる・座・まんはったんの客室に幽閉され、いや違う、VIP待遇されることとなった。

それ自体はまんはったんの望んだとおりなのだが、一点困ったことがあった。

佐竹三雲がまんはったんに居座るようになってしまったのである。

ほぼ毎日、勘十郎に会いに来る。


「くふふ。勝負には負けたっスけど、おおむね想定内っスね。」


勘十郎の膝に座り笑みを絶やさない

3本勝負で客呼び込みに成功したプリンセスホテルの売り上げは爆上がりであった。

しかも会場で使った料理コーナー、体力コーナー、迷宮コーナーの人気も高く、新たな目玉になりつつある。


「さすが勘十郎クンに相談していてよかったっスよ。」


【なにか売り上げアップに協力してほしいっス】


勘十郎が三雲に相談された事柄であった。

まさか勘十郎が賞品の出し物をされるとは勘十郎も考えていなかった。


「勘十郎クンはプリンセスホテルの売り上げに貢献したっス。その功はとっても高いっス。恩人といってもいいっス。これで、主家である三雲に婿入りしても誰も文句ないっスよ?」


にやりと怪しく笑う三雲。

なにか恐怖を感じた勘十郎は柔らかくお断りした。


「きいいいいいい!なんであのロリッ娘が勘十郎さまの膝の上にいいいい!」


すずめは血涙で悔しがっている。強く前に出られないのだ。仕事中だし、相手はお客様なので。

勘十郎が泡ぶろに入りたいなどと言い出したら、三姉妹が何をしでかすかわからない。


「私はいつまでこのホテルにいればよいのですか…おうち帰りたい…」


勘十郎のため息は天高らかに。


「わしのこと忘れてない?」


はい。忘れていました。もう成仏しなくてもいいような気がしてきました。



続く

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