第20話
「それじゃ、お姉ちゃん行ってくるね。ティタルちゃんのことを
「りんおねいちゃん、がんばって! てぃたる、おうえんしてるよ。」
「この子の事はお任せ下さい、お
私はティタルちゃんをリーネオさんの妹、ベルファさんに預けて出港する。昨日の真夜中に私の【
これで良いんだよね。ティタルちゃんが、また【
「さて
リーネオさんは
「おお、見えて来たな。ストルバクの連中も
50m四方くらいかな。真ん中に直径15m位の
「待たせたな。それでは早速始めるとするか、マヴィン候よ。
「は! リーネオ様、これに。」
私もリーネオさんと一緒にマントゥーリ君に乗って決闘場に飛び移った。彼だけが降りて行ってディーナーさんから槍を受け取る。私はマントゥーリ君の背中に残ったままだ。気が付くと何時の間にか、クアーエさんが
「うむ。
相手のマヴィンって王様も強そうだ。背は180cm位かな。リーネオさんより少し低いけど体中引き締まってて動きは素早そう。従者さんから受け取った槍はリーネオさんの槍より短いけど小回りが利きそうなのだ。軽く素振りしてるけど風切り音がここまで聞こえて来ちゃう。
「
プロージアの【
「
リーネオさんが目で
「双方、条件のご確認は良いか? この決闘にて戦の勝敗を決するものとする。敗北した国は、勝利した国の出す条件を全て
「行くぞ! それえぃっ!」
先手はマヴィン王だ。自分の槍が届く間合いに入った途端、素早く槍を三回
「ふむ!
リーネオさんは自分の槍を上手に使って、流れるような動作でマヴィン王の槍を全部
「さあ、これならどうだ!」
リーネオさんはまた流れるような動作でマヴィン王の連続の突きを皆
「それでは、今度はこちらから
リーネオさんはそう言った途端、素早く前に二歩進んで槍を突く素振りを見せた。マヴィン王が彼の突きを
「おのれ、 遊んでいるつもりか。昨日は手心を加えておったと言うのか!」
マヴィン王の表情には余裕が無い。額にも
そうか! 昨日は【
「俺もリンも手加減などして居らぬ。双方に犠牲も出ているのだ。そんなことをしても
「その通りです、
私はリーネオさんの言葉に答えた。でも【
「ならば、こちらも最後の力を使わせて貰う。舞え、ヴァイムよ!」
「
闘技場も船ほどじゃないけど
「ゆくぞ、リーネオ! 我がプロージアは負けるわけには行かぬのだ!」
マヴィン王が槍を構え直して突いて来た。さっきとは表情が違う、自信に満ちてる。回避が上がって防御に気を使わないで良いから攻撃の踏み込みが大きくなったみたい。リーネオさんは動きが遅くなっちゃったせいで攻撃を受けきれてはいるけど反撃は出来ない。防戦一方だ。【
「むう、やはり強いな。マヴィン候、そして【
「抜かせ、
リーネオさんが軽口を言うとマヴィン王が大きく叫びながら凄い勢いで槍を突き出した。リーネオさんは、その突きを受けずにギリギリのところで
けれどマヴィン王が一度引き戻した槍を突き出す方が速いよ。
「うぐぁっ!」
低い
「勝負あり! この決闘はイコォーマの勝ちとする!」
審判さんが大きな声で宣言した。やった、リーネオさんが勝ったよ! 本当に無事で良かった。
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