第5話
「あっしは
小男さんが自己紹介してくれる。私も小さく
「おお、そうかそうか。お前も紹介して欲しいか? コイツの名は『マントゥーリ』と言う。俺の親友だ。馬だと思って馬鹿にしてはいかんぞ。そこらの人間よりずっと頭が良い。」
リーネオさんの紹介にマントゥーリはそうだとばかりに首を縦に振る。本当に頭良いんだ。黒い毛だけど光が当たるところが
「宜しくね、マントゥーリ君。さっきは助けてくれてありがとう。」
「ブルルルッ」
挨拶した
「お嬢、
ディーナーさんの手付きを
するとマントゥーリ君は私を頭で自分の背中の方に押しやってくる。そして
「ふむ。珍しいな。
そう言って、リーネオさんが左手を差し
「軽いな。子猫を
リーネオさんが何事も無かったように聞いてきた。私は恥ずかしさで何も言えなかった。真っ赤になって
「まずは街に戻って
「へい。お嬢の
乗ってるマントゥーリ君が
その点、リーネオさんはこの世界の常識を超えた大きさだ。バスケやバレーボールをやってた男子と背の高さは一緒くらいなんだけど、腕とか
マントゥーリ君に乗った私の目の高さは3m近いと思う。
目を閉じるとお香みたいな良い香りに混じって男の人の体臭がしてくる。少し汗臭いような甘い匂い。男の人とこんなに密着するのは初めてだから、ちょっと体が固くなっちゃうよ。そんなことを考えてたら、あることに気が付いた。
「あ! そう言えば、リーネオさんたちは旅を急ぐんじゃないのですか? ゴルジョケア国に用事があるのに、私のせいで戻ることになっちゃったんですか? ごめんなさい。」
私は自分のことばかり考えていたことに気付いて、恥ずかしさと申し訳ない気持ちで体が熱くなった。なんか眼にも涙がいっぱい
「うむ? 旅か、それはもう良い。『目的』は
「え? それ、どういう意味ですか?」
私はリーネオさんの言ってる「目的」の意味が判らなくて質問する。
「ははは! 何しろ『目的』の方から歩いて来てくれたからな。俺の旅の目的はな、ゴルジョケア国の【
「・・・。え? えええっ? 私と会って話すのが『目的』? 本当ですか・・・?」
「ふはは、
こうして私は街でご飯を食べながら、リーネオさんのお話を聞くことになった。
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