第4話
従者の人が大きな棒みたいなのを包む袋を
「娘一人を大勢で囲むしか能のない
そう言って、デッカイ
「うわ! なんてデカイ馬だ。こっち来るな!」
だいたい大男さんの乗っている巨馬と
「それぇ、それえぇ~い!」
大男さんは
「ほれ! ほれ! ほれぇ~!」
大男さんは大きな槍で刺客たちを馬から突き落としてゆく。まるで戦いになっていない。刺客たちの槍は長さが1mと少し、大男さんの槍は3mはある。間合いがまるで違う。刺客の中には槍を投げつけるヤツも居るけど乗ってる馬が暴れちゃうので
「ほげぇっ!」「はがぁっ!」「げぼぁっ!」
刺客たちは変な声を上げながらどんどん落馬してゆく。見ていて気が付いた。大男さんはわざと殺さないように手加減をしているんだ。あんなに恐ろしかった刺客たちをまるで子供扱いだ。ざまあみろ! なんか愉快になって来たよ。
「こうなったら金貨は
刺客の一人が叫んで、こちらに馬を向けて駆けて来た。まだ金貨
「ちょぁあ~っ!」
刺客がどんどん近付いて来て、もう槍の間合いに入ると思った瞬間。お供の小男さんが馬上の刺客に強烈な
「おい、
「へい、
大男さんがこちらを向きもせず片手を挙げて声を掛けてきた。小男さんも大男さんの方を見ず、周りを
「危ないところをありがとうございました。」
私は小男さんにお礼を言う。彼はちょっとビックリしたように丸い目をして、こちらをチラリと見た。次の瞬間、片目を
「ほれほれ、これに
刺客はもう全員、地面に転がってる。意識があるのは二、三人だ。馬もビックリして逃げちゃったのか数頭しか居ない。
「そら、
大男さんが言った
「娘。無事だったか? 災難だったな。」
刺客たちは皆、
「ありがとうございます。おかげさまで
「ふむ。『サトウ』が姓で『リン』が名か?」
私がお礼を言うと大男さんは名前を確認してきた。そうか、こちらの世界は名前が先で
「ならば俺は
これが私とリーネオさんの出会いだった。
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