第14話 トリックルーム



『ピコン』



 全部で5篇の物語の、6が投稿された。


「しゅ、出題者が『怠惰』さんに!?」


「あぁ、なるほどな。『肉薄』が喰われたか」

 大して驚きもせずに、『最強』は呟いた。


「あいつはな、他の参加者の問題を改善、または改悪して出題するんだよ。もっと面白く、もっと恐ろしく、もっと不可解に作り替えて出題するんだ」


「そんなことが……?」


「そういう出題形式を取る奴が、昔TRICK ROOMにいたんだよ。『十字』と同じ、創始者の一人だ。名前は確か……」


「読ま、読ませてください!!」


「あ、そ」


『強欲』の目は、大好きなおもちゃを手に入れた子供のようにキラキラと輝いていた。


「さてさて、俺の新商品は役に立ってくれたかな」





 今日もTRICK ROOMには、極上の謎が納品される。

 謎は最後にはスッキリ解かれる。

 さぁ、勇敢なる読者よ。


 提示された不可解な謎を解き明かし、大金と、優越感をこの手に掴むがいい。

 哀れな被害者はどのように殺されてしまったのか。

 その訳を。





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