第13話 十三
十三
最初、俺は彼女に会うつもりはなかった。
……それは、過去の話。俺は今でも彼女のことが好きかと訊かれれば「その通りだ」と答えるが、彼女がどう思っているかは分からない。
俺はあの日、彼女と別れたその日から彼女のSNSなどは見ないようにしていたので、彼女が何をしているのかは知らない。
ただ、彼女の住んでいる地域に足を踏み入れるというのは事実で、俺はそれを意識しないではなかった。
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