キスと裸と乱入者
「月夜くん、一緒になりましょう♡」
……はっ!?
呆けてる場合じゃない!どうにかして逃げないと!!
「ユ、ユキどうして急にこん…ンッ!?」ん…チュ…チュル…
ま、またキスしてきた!!?し、舌を絡めて!?だ、だけどこのくらいなら、まだ!!
チュル…レル……チュウ…チュパッ…
吸ってきたー!?流石にそれはまずい!
チュピ…ピチャ…ジュプ…ジュル…
まず…意識が…ぼーっとして…
ん……チュル…ジュル……はぁ♡…はぁ♡
「ふふふ♡月夜くんも準備万端みたいね♡」
ユキがゆっくりと服を脱いでいく…
白磁ように白く滑らかな肌、
吸い込まれそうなほどに深い碧色の瞳、
雪の結晶のように光を反射し輝く銀髪
夜に煌く月光ですら彼女を引き立たせるだけの存在に成り下がる
彼女の姿はまるで造形の神が生涯を掛けて
作った最高傑作と言われても疑いようのない
儚さと美しさを誇っていた
「月夜くん♡そんなに見られると流石に恥ずかしいわ♡」
「ご、ごめん。あんまりにも綺麗だったから」…って、何口走ってんだ!?
今なんて言った!?今なんて言った!!?
「そん何見てもらえるなら頑張った甲斐があったわ♡さて、月夜くん♡そろそろお話は終わりお楽しみの時間よ♡」
そう言うとユキは力が入らず動けない俺にゆっくりと近寄ってくる
まずい!まずい!まずい!どうにかして切り抜けないと。今のユキは最終手段じゃ止まりそうにもないし、どうすれば…
「そろそろ考えは纏まった?それじゃあ始めましょう♡」
「ま、待てユキ。そういう事は大事な人とだけするべきだ。俺とお前はそういう関係じゃ
「なら大丈夫よ♡私はあなたのことが大好きよ♡それにこういう事をするのも初めてなの」
「なら余計に自分の体を大事にするべきだ」
「どこまでも優しいのね。やっぱり大好きよ月夜くん♡ …それにここまできたらお互いもう止まれないでしょう♡」
ユキが段々と近づいてくる
…もうどうしようもないのか?
ガンッ!
「!?」 「!?」
ガンッ!ガンッ!
「…うるさいわね、せっかく月夜くんと一緒になれるところだったのに」
た、助かった〜 一時的とはいえ、
ユキの注意があっちにそれてる今のうちに
作戦を考えないと
ガンッ!ガンッ!バキッ!!
…へっ?『バキッ』しかもかなり近くで鳴ったような…しかもなんか嫌な悪寒が…
バキッ!!バリ!バリ!メキッ!!
パーーン!!
「夜長くんご無事ですか!?」
「やーくん、無事!?」
「秘座子!?まこ!?」
「夜長くんやっぱ…り…こ…こ…に?」
「やーくん、大丈…夫…だ……った?」
現状確認
俺 上、裸 下、襲われたような乱れ
ユキ 全裸 俺を上から押し倒してる
…
…
…
ヤッベ…どうしよう…
「夜長くん、家から逃げ出したと思ったらこんなとこでその女と何をしていたんです?」
「やーくん、何をしていたか正直に答えて?
ことと次第によってはお仕置きだよ?」
「…はい」
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あの後、ガチギレ状態の二人に問い詰められ全てを話すと二人は微妙な顔をしながらも納得してくれた
その後、まことユキから何故秘座子の家に居座っているのか問い詰められ全員に対してこれまでの成り行きを説明することとなった
のだが……
「夜長くんはわたしの家で暮らすのです」
「やーくんは私といつもの家に帰るの」
「いいえ、月夜くんは私と一緒になるのよ」
「「「わー!わー!ぎゃー!ぎゃー!」」
このように俺が誰と一緒の家に住むのかで
大喧嘩になってしまったのだ
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