決まらぬ定住先
「じゃあ、夜長(やーくん)はどっちがいいわけ(んですか)!?」
…まじでどうしよう
本音を言ってしまえば、まこについて行って自分の家に帰りたい…だが秘座子がそれを許すはずもないし。どうすればいいんだ…
そう悩んでいると…
「そんなに悩む事じゃないだろうに、
何をそんなに悩んでんだ?兄ちゃん」
「へ?」
「おいおい次期蔵敷家当主が何呆けた顔晒してんだよ」
「つ、継さん!?どうしてここに!?」
「どうしてもこうしても、外に聞こえるくらいでかい声で言い争いしてんだ、何かあったと思うのが普通だろ?」
そりゃそうか…秘座子もまこもかなりヒートアップしてたからな…
「そんなことより兄ちゃん、悩んでる事があんだろ?俺に言ってみな。少しは相談に乗ってやるさ」
「継さん!!」
「てな訳で兄ちゃんは借りてくぜ。お嬢、ライバルちゃん」
「「なっ!?」」
「そんじゃ。またなー」
「えええぇぇぇーーーー!!?」
「「ま、待ちなさーい!!!」」
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というわけで継さんに拉致られてから2時間俺は今、
「月夜くん♡今からお夕飯用意するんだけど何が食べたい?月夜くんの食べたいものならなんでも作ってあげるわよ♡」
…今度はなぜか委員長に拉致られていた
継さんに拉致られたはずなのに気づいたら
委員長が目の前に…なんで?????
多分、委員長が継さんが気づかない内に俺を拉致ったんだろう
えっ、俺拉致られすぎ!?
「…委員長なんで俺を拉致ったわけ?」
「月夜くん委員長なんて堅苦しく呼ばないでユキって呼んでっていつも言ってるでしょ」
「そんなk「いつもみたいにユキって呼んで」
「ユキなんで俺のことを拉致ったんだ」
「そんなの月夜くんと一緒になりたかったからよ♡」
「そういうことじゃなくてだな!」
「理解出来ないなら仕方ないか♡」
「ユキ?お前何を…」
俺が次の一言を言おうとした瞬間
「んっ」「んぅ!?」
…ユキと俺は唇を重ねていた
チュパ…ジュル…レル…クチュ…
何秒、唇を重ねていただろうか…
先日、秘座子としたような軽いものではない
重く、深く、長い、大人のキス
いつしか俺の思考は真っ白になっていた
「月夜くん、一緒になりましょう♡」
彼女の淫靡な声が脳に響く
その美しい碧色の瞳に色情を浮かべ彼女は
妖艶に微笑った
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